竹内元太に
二度の西鳴かずの理由
を聞いてみた
文・後藤哲冶【月曜担当ライター】2024年12月16日
この日竹内元太は2度、を鳴かなかった。
1回目はこのシーン。
既には鳴いていて、前巡対面から出たを鳴けば、イーシャンテンのままとはいえ、受け入れ枚数が増える。
だがこれを竹内はスルーした。
2回目はこちら。
オーラス、トップ目で迎えた竹内にとって、は役牌だ。
形もそう悪くなく、ここは実況解説も鳴くのではないかと話していたが。
これもスルー。
どちらもポンしてしまいそうな筆者は、対局後竹内に突撃した。
眠くなっちゃうから2試合目にはあまり出たくないと話す竹内にとってはどう考えても眠そうな時間帯ということもあり、気が引けたがこれも読んでくれる読者のため……。
どちらの選択も本文中に、(眠そうだった)竹内から聞いた話を載せているので、是非最後まで読んで欲しい。
12月16日 第1試合
東家 猿川真寿 (BEASTX)
南家 竹内元太 (セガサミーフェニックス)
西家 渋川難波 (KADOKAWAサクラナイツ)
北家 松ヶ瀬隆弥(EX風林火山)
東1局から大きく点棒が動く。
まず先制したのはサクラナイツ渋川だった。
を引き入れての待ちリーチはドラ赤赤の勝負手。
出アガリでも8000点確定の高打点だ。
そこに親番猿川が追い付く。
渋川の現物を対子落としして、のシャンポン待ちで追い付いた。
まず最初のめくり合いを。
猿川が制した。
渋川も欲しかったを見事にツモアガリ、裏を1枚乗せての4000オール。
チーム状況が厳しいBEASTXとしては、あまりにも嬉しい裏1だ。
東2局2本場
1人テンパイ、2900とアガって2着目で親番の竹内は、松ヶ瀬のピンズ仕掛けを見て、ここから打で手を壊す。
自らの手はとてもアガれそうになく、早い段階で手牌に見切りをつける。
いかにも竹内らしい選択だ。
この局は松ヶ瀬がチンイツの2000、4000をツモアガリ。
トップ目猿川の後ろにぴったりとつけた。
東3局
まず1度目の鳴かずの局面がやってくる。
竹内は役牌をポンして打。
ドラを引いた時の3900は採用しつつ、基本はソーズのホンイツに行く構え。
自分で切っているをもう一度引き直し、対子になった所で出る……対面からの。
これをスルーした理由について竹内はこう語る。
「鳴いちゃうと守備力もそうだけど、猿川さんからソーズが出なくなっちゃうからね。このままならまだ鳴かせてもらえると思ってたから」
実際、猿川は前巡、ソーズ染めの竹内に対して先切り気味にを打って来ている。
まだ竹内からソーズはおろか字牌もろくに余っていない状況では、テンパイとは到底思えない。
だからこそ、なにも鳴けなくなる守備力が無いイーシャンテンよりも、
全員に安全なを雀頭にしつつ、今ならまだテンパイになる牌を鳴かせてくれるかもしれないルートを選んだ。