逆境に、立ち向かっていく者たち__
文・江崎しんのすけ【月曜担当ライター】2024年12月23日
第2試合
東家:滝沢和典(麻雀格闘倶楽部)
南家:白鳥翔(渋谷ABEMAS)
西家:猿川真寿(BEAST X)
北家:岡田紗佳(KADOKAWAサクラナイツ)
Mリーグ2024レギュラーシーズン114試合目は、白鳥がトップを獲得。
このトップで白鳥は個人4連勝を達成。
苦しいチームを支える頼もしい活躍で、チームポイントを再び-300台に戻した。
大きなアガリとなったのは東4局。
リーチ・一発ツモ・平和ドラ4の4,000-8,000を決め、一躍トップに。
オーラスは滝沢、猿川とのトップ争いの中、タンヤオ・ドラ3を猿川から出アガる。
随所に鋭い攻めを見せつつ、隙の無い打ちまわしでアガリ3回、放銃0回とパーフェクトなスタッツで試合を決めた。
追い風が吹いている白鳥とは対照的に、この試合でも辛い展開が続いたのは岡田。
東場はジリジリと点数を減らし、勝負手が入った親番では、白鳥の倍満ツモにより8,000点の親被りとなってしまう。
南3局、オーラスの最後の親番を前にして、岡田の持ち点は5,100点まで減っていた。
トップとは3万点以上差があるため1位狙いはかなり厳しいが、3位の滝沢とは14,700点差なので最低限3着でゲームを終えたい。
3巡目、親番の猿川が場風のをポン。
すぐさま出たもポン
→のリャンメンを河に並べる。
マンズの切だしからピンズのリャンメンを払っており、ソーズのホンイツ狙いに見える。
その次巡、岡田はを引く。
この牌姿から何を切るか。
自己都合だけで進めたいところだが、親の2副露が入っており、自身はまだ1面子も無い。
発を鳴けばアガリが見込めるかもしれないが、ドラも無く真っすぐ進めたとしても1,000点にしかならないため、高打点の種は残しておきたい。
浮いているを切ればスッキリするが、現状4トイツなのでチートイツの目は消したくない。
のブロックに手をかけるか、親がソーズの染め手っぽいので、いっそを払って縦に重なりそうなを残すか。
岡田の選択は打だった。
本線はチートイツとしつつ、緊急回避のポンルートを残した選択だ。チートイツを目指しつつ、上手くいけばホンイツまでついているかもしれない。
・を4枚落としてタンピン系の手のルートを残す場合はは切りとなるが、岡田は切りを選択。これは後のタンピン変化よりも重なりやすい牌を残し、よりチートイツを重視していることがわかる。
次巡、岡田のツモは赤
が裏目った形になったが、赤はチートイツでも使えるため手に留めて打とする。
次巡のツモは
今度はからの横伸びでドラを使うことができるため、打としてチートイツを見切る。
ツモに翻弄されながらも、1打1打丁寧に進める。
すると、3着目の滝沢からリーチが入る。
567の三色が確定した待ち。
出アガリでも跳満スタートの大物手だ。