高宮まりの心は折れない
文・坪川義昭【金曜担当ライター】2025年9月26日

第2戦目はKONAMI麻雀格闘倶楽部から『レディベルセルク』こと高宮まりが登板となった。
KONAMI麻雀格闘倶楽部は毎年のように優勝候補として名が挙がるチームではあるものの、ここ2シーズンは思うような成績を残せずにいる。
今シーズンからチームメイトの滝沢和典が選手兼任監督となり、環境が変わったところで結果を残したいという気持ちは強いだろう。
Mリーグ2023-24シーズン以来3年振りのファイナル進出、そして、悲願の初優勝を胸に誓い高宮が卓に着く。

第2試合

東家:三浦智博(EARTH JETS)
南家:高宮まり(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
西家:醍醐大(セガサミーフェニックス)
北家:内川幸太郎(EX風林火山)
東1局

先制リーチを放ったのは西家の醍醐。
待ちの変化が多い手牌だが、打点は申し分ない。
巡目の浅さも考慮してドラを引きにいく。

これをアッサリと一発ツモ。
2,000-4,000の先制パンチを決めた。
ツモアガれただけでも儲けもんだが、一発ツモならいっそのこと裏ドラも乗ってハネマンになれと願ってしまうのが人間である。
東2局

次は内川が高目三色の本手リーチを放った。

親番の高宮がノーチャンスのや中筋になった
を切りながら匍匐前進していたが、ここで更に前へ出る。
はワンチャンスとはいえ、今まで切ってきた牌とは別物だ。
この後勝負も残っていることもあって、
切らずにギブアップがマジョリティだろう。

無筋の勝負が追加されたところで、改めて撤退を決意した。
親被りして、高い点数を支払うくらいならば、無筋の1本くらいは勝負を挑んだ方がマシというポジティブな思考である。
東4局

親の内川が3巡目に先制リーチを放つ。
待ちはで、ヒントは何もない。

全員立ち向かえるわけもなく、高宮も唯一の現物であるを抜いて撤退する。


すぐに情報が増えるわけもなく、手牌で一番安全度の高いに手をかけたところで御用となった。
を持っていたおかげで、一発放銃の9,600点とならなかったのが不幸中の幸いである。
東4局1本場

勢いに乗る内川がリーチ攻勢で畳み掛ける。


手牌価値との危険度を考えれば、
を中抜きするより良い。
高宮は一瞬の逡巡すらなく、を切り飛ばした。
一発が付いて12,000点の手痛い放銃となってしまったが、こんなことで心が折れるようなヤワな打ち手ではない。
南1局5本場


長い内川の親番が終わり、連荘を目論む三浦がを叩いた。
供託の3,000点を回収したいところである。

ここに待ったをかけたのが1,800点になってもファイティングポーズを取り続ける高宮。
赤を3枚内蔵させた本手リーチで被せる。