「奇跡の逆転」が「当然」に変わる日まで……丸山の魔王討伐大冒険【Mリーグ2022-23観戦記12/2】担当記者:渡邉浩史郎

「奇跡の逆転」が「当然」に
変わる日まで……
丸山の魔王討伐大冒険

文・渡邉浩史郎【金曜担当ライター】2022年 12月 2日

第1試合

東家:茅森早香(セガサミーフェニックス)
南家:佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
西家:瀬戸熊直樹(TEAM RAIDEN / 雷電)
北家:丸山奏子(赤坂ドリブンズ)

本日12月2日。サッカーワールドカップで日本中が沸き立った。

強豪スペインに2-1で逆転勝利しての決勝トーナメント進出。歴史的快挙だ。

日本のボール支配率は18%。これは詳細な記録が残る1966年以降のFIIFAワールドカップで、勝利したチームが記録したボール支配率としては最も低かったそうだ。

麻雀で例えるなら、耐えに耐えてオーラス倍満ツモ条件を満たしてのカウンター一撃トップといったところだろうか。

まるで丸山が多井寿人滝沢三名をなぎ倒したあの日のような、まさに奇跡のジャイアントキリング。

奇しくも本日一戦目、ドリブンズのオーダーは丸山奏子。本日の相手も寿人他、並みいる強豪に囲まれた。

【東1局】

この日も局を支配したのは魔王:寿人。あいさつ代わりの先制リーチ。

リーチを受けての一発目の丸山。マンズは何一つ通っていないが、安牌の少なさと形優先で【3マン】プッシュ。

1切れのドラ【西】も切り飛ばしてここで聴牌。しかし【5マン】は寿人のロン牌。ここはやむなしの放銃かと思われたが……

丸山の選択は打【9マン】

【7マン】が薄くなり【4マン】【7マン】の待ちがそこまで魅力的ではないこと

【9マン】【7マン】のワンチャンスになったこと

・残り筋本数が10本であり、二筋プッシュの【5マン】が厳しいこと。

以上の理由から、見事な放銃回避。

そして無筋をもう一つ吸収してのタンピン高めイーペーコー聴牌となれば文句なしの勝負手! 現物待ちだが躊躇なくリーチに踏み切った!

魔王の支配に屈せず、耐えて耐えての大物カウンター。ここは決めたいところだが……

そうは問屋が卸さない。ここは寿人のアガリとなった。

続く【東2局】も丸山の配牌は好調。

4巡目で両面の選択。ここは赤5の受けを消さない【6マン】切りで自然の一手。

しかしこれがずっと埋まらず。後から追いつけ追い越せの寿人がまたしてもツモアガリは4000オール。

まだまだ強豪の壁は厚いのか。

【東2局1本場】

丸山はここから【中】切り。【中】生牌だが、どのみち【中】を重ねたところでなく手ではない。

1枚切れ以上の安全牌候補字牌四頭立てで後手での押し返しを目指す。

終盤、寿人の【4マン】ポン打【5マン】が入ったところ。瀬戸熊が合わせた【5マン】を丸山がポン! 同巡2鳴きの形だ。

ここを鳴かなければほとんどマンズの形は解決しない。形式聴牌取りに踏み切った。

最終ツモ番で聴牌入らず、ノーテンかと思われたが……

瀬戸熊の【6ソウ】ポン打【6ピン】でまさかのアディショナルタイム突入。

丸山は考える。

まずは瀬戸熊へのケア。瀬戸熊は茅森から出た二枚目の【6ソウ】をポンしているが、注目すべきは一枚目の【6ソウ】からの手出し。瀬戸熊はずっとツモ切りだ。

ここから「瀬戸熊はこの終盤、1枚目の【6ソウ】が鳴ける形でありながら鳴かなかった」ことがわかる。仮にマンガンのポンテンだとしたらさしもの瀬戸熊でも鳴くであろう。この巡目なら3900のポンテンでもしかけそうだ。

つまり瀬戸熊の手は

・2000点くらいの聴牌

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