鈴木たろうが南3局に描いたシナリオ─見逃しの先にあった結末とは【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 1/23 第1試合(麻雀2チャンネル)】担当記者 虫かご

鈴木たろうが南3局に

描いたシナリオ─

見逃しの先にあった結末とは

文・虫かご【金曜担当ライター】2026年1月23日

レギュラーシーズンもいよいよ終盤

Mリーグ開催72日目、1月23日(金)の麻雀2チャンネル第一試合には、レギュラーシーズン突破のボーダー争いに絡む4チームが出場した。

第1試合

東家:多井隆晴渋谷ABEMAS
南家:鈴木たろう赤坂ドリブンズ
西家:仲林圭U-NEXT Pirates
北家:黒沢咲TEAM RAIDEN / 雷電)

昨日の試合を終えた段階で、ボーダーを挟むドリブンズとABEMASの差が約8ポイント。すぐに入れ替わる可能性は十分にある。4位につけている雷電もうかうかしていられない。2卓同時開催が導入され、順位の変動がより激しくなった今シーズン、少しでも上のポジションを確保しておきたい。依然として逆風があれるPiratesも、まだ可能性は残っているはずだ。

そしてこの日、麻雀2チャンネルの解説席には、第50期最高位を獲得した牧野伸彦プロが座った。

奇しくも第1試合には、決定戦で争ったたろうの姿。印象を聞かれると、「欲張り」と形容した。

「高い手になる糸口をみつける発想力がありますよね」

現最高位が見守る中、たろうの打ち回しにも注目が集まる。

 

抜け出したABEMAS、沈みゆくPirates

 

序盤に抜け出したのは、ABEMASの多井だった。

2着目で迎えた東3局。ドラの【3マン】を抱えた手から、5巡目に【白】を暗刻にする。

仲林が、雀頭がない形から先に【5ピン】単騎のテンパイをいれるも、

多井はすぐにカン【5ソウ】を引き入れて追いつき、【5ピン】【8ピン】待ちのリーチを敢行した。

この【5ピン】、どこかで見たような……。

そう、仲林の手で浮いている【5ピン】である。マンズやソウズの変化に期待して残していた牌だったが、無情にも一発目に持ってきたのは【赤5ソウ】だった。

仲林目線では、打点・待ちともに向上する絶好のテンパイ。しかしこのリーチ宣言牌はあえなく多井につかまり、8000の放銃となってしまった。

自身の選択と他者の選択が悪い方向にかみ合い続ける、麻雀の残酷さをまざまざと見せつけられているPirates。チームを襲う冬の大波は、年明けから一層激しさを増し、止む気配を見せない。残り40戦、この嵐が消え去り、希望の光が差し込む瞬間は来るのだろうか。

 

高打点を逃さないたろうのこだわり

 

牧野がたろうを評した「欲張り」な一面が垣間見えたのは、東4局2本場だった。

1段目で、【西】に続き【白】もポンしたたろう。トイトイや、ドラの【5ピン】も使った形も視野にいれる。

すぐに【5マン】【2ピン】でテンパるも、少し間を置いて【2ピン】切り、

直後に【3ピン】をひいてきたところでも、【2ピン】を連打。アガりやすい【1ピン】【4ピン】よりも、ドラを使ったカン【4ピン】待ちのテンパイにこだわった。

ほどなく【6ピン】を引き入れ、理想的な【4ピン】【7ピン】待ちのテンパイに変化したところで、

黒沢がツモ切った【7ピン】を捉え、3900は4500の和了を手にした。牧野が評したような、少しでも高い打点を逃さない選択が見られた一局となった。

 

南3局の見逃し。トップへのシナリオとは

 

さらに、見ている者を驚かせる選択を繰り出したのが、南3局1本場だった。

【南】ポンから発進したたろう。ここでも軽快に仕掛けを入れる。

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