ちょっと話題の女流プロ雀士・田渕百恵にコラムを書かせてみたら、どうしようもない○○だった…。【百恵ちゃんのクズコラム】VOL.1

ちょっと話題の

女流プロ雀士・田渕百恵に

コラムを書かせてみたら

どうしようもない○○だった

【百恵ちゃんのクズコラム】

VOL.1

10月某日、百恵ちゃんは竹書房にいた。

それは近代麻雀の編集長に会うためだった。

「キンマwebで記事を書いてみないか」

編集長と会うのは二度目だったが初めて会った時の腸炎に冒されてげっそりした姿とは別人の様な健康
的な笑顔でそう言ってくれた。
数日前の編集長のTwitterに「前歯の差し歯が3本とれた」と書いていたが前歯があったことにとりあえず は安心し、打ち合わせがはじまった。

ことの発端は遡ることニ週間程前、私はその日も12時間勤務をこなしていた。勤務終了後クタクタになりながらスマホのTwitterを開くとフォロワーが100人程増えていた。
フォロワー3000人の私にとってはそれは驚異的な数字だった。脳裏には

「ついにブログが炎上したか?」

という思いが過った。とりあえず訳もわからないまま帰路に着き、いつものBARに寄りビールを呑みながらBARの店主である 曽木プロに

「今日ってなんかありましたか…?」

と、それとなく尋ねた。それとなく尋ねるのは百恵ちゃ んの特技である。

「あぁ、なんかブログがどうとかっていうのは見た気がするなぁ」

という返答が返ってきたので

「あぁ、やはり炎上してしまったか」

という半ば諦めの気持ちが湧いてきた。

『ーーー百恵ちゃんブログ、ついに閉鎖。
今までご愛読ありがとうございました』

そんな文章を考えながらその日も自身のモットーである「ビールは1日3リットルまで」を守りながらもしっかりと泥酔し帰宅した。

何かが起こっていることを知ったのは翌日のことだった。いつも通りの二日酔いの朝だった。 恐る恐る通知の溜まったTwitterを開くと自分がタグ付けされた動画紹介のツイートがあった。

『麻雀遊戯BAR』

という企画の動画だった。 それは以前、百恵ちゃんも出演したことがある企画だったが今回の動画は現最高位の近藤誠一プロと日本 プロ麻雀連盟の猿川真寿プロが出演している回だ。
では何故百恵ちゃんがタグ付けされていたのか?疑問に思い、YouTubeを開く。

そこにはデロデロの誠一さんがいた。 饒舌に百恵ちゃんブログについて語ってくれていたのである。

『ーーーよかった。炎上してなかった…』

ホッとしたのも束の間、前日仕事前にブログを更新したことを思い出した。

『何も書くことない』

更新した記事はこの8文字と10月のスケジュールのみを載せたゴミの様な記事だった。 まさかそんなゴミの様な記事をアップした当日にブログが拡散されるとは夢にも思っておらずそっと記事を削除し、最新記事が

『失踪していたと姉とその姉の留守電に延々と好きな音楽を掛け続けた父親の話』

になるように仕向けた。天才の所業である。
それからもブログは拡散され続け、翌々日のブログへのアクセスが4万件を超え、編集長の目に止まったという訳だった。 正直に言うと麻雀に関してのコラムの執筆依頼だったら断ろうと思っていた。日々麻雀を打ってはいるが小学生用の計算ドリルを買ったこともあるくらいにおそろしく足し算引き算が苦手な百恵ちゃんにとっては全く向いていないゲームなのである。
そんな心配をよそに編集長は

「自由に好きなことを書いていい」

と言ってくれた。
そうしていまこの記事を書いている。

中学3年生の頃、学校には給食を食べに行くだけにしかいかず独学でホームページを開設しブログを書いていて担任の教師から、

「凄いとおもしろい思うよ。向いてるよ。将来そういう仕事するためにも授業にでないか?」

と言われたことを思い出す。

その時の百恵ちゃんといえば

「先生、私は授業には出ないし将来も難しい仕事はしたくない。というか仕事をしたくない」

「だって、めんどくさいし」

日に50回は『面倒くさい』という言葉を使っていた百恵ちゃんには全く響かない言葉だった。それが
今『そういう仕事』を引き受けて執筆している。人生とは不思議なものである。

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