熱論!Mリーグ【Tue】
園田賢と丸山奏子に迫り来る
「絶対間違えられない選択」
初代王者ドリブンズの
憂鬱はいつまで続くのか⁉︎
文・ZERO【火曜担当ライター】2019年12月17日
年が明けた。
何もやることのない正月だけに、ゆっくりとMリーグを見たいファンも多かったのではないだろうか。
――それにしても、開幕前に誰がこの並びを予想できたであろうか。
新参チームであるサクラナイツの活躍もそうだが、やはり一番目を引くのは前回王者・ドリブンズの凋落っぷりである。
園田賢は語る。
「悔しいというより、悲しいですね」
勝つことが最大のファンサービスと捉えるドリブンズは、いわゆる「下振れ」がきても「与えられた材料で最善を追求する」と繰り返し語り、ひたすらに目の前の手牌と向き合った。
しかし、待てど暮らせど与えられた材料は開花しないのだ。
人々は絶対的強者に魅了される。
将棋で言えば羽生であり、相撲で言えば白鵬であり、野球で言うと巨人だ。
巨人がいるからこそ、球児の憧れになり、そして阪神ファンは燃える。実際この日の解説である白鳥翔はこう言っていた。
「ライバルなのでどこのチームを応援するとかは特にないんですけど、やはり昨年圧倒的な強さで勝たれたドリブンズにはファイナルに上がってもらって、直接倒したいですね」
一昨年のMリーグ開幕前、ABEMASも巨人的地位を狙っていたのだと思う。強さでファンを魅了し、相手チームからは目標にされ、ときに憎まれ、常に話題に上がるそんな中心的存在。
しかしその座をドリブンズに奪われ、今季は追う立場だった筈だが、その倒すべき相手がいないのだ。
「ドリブンズはここから巻き返すことができるのか?」
このテーマがレギュラーシーズン後半の目玉となっているのは間違いないだろう。
なにやら試合前に願掛けに行ったようだ。
今まで決して神頼みをしなかったチームが、なりふり構わずセミファイナル進出を狙う。
というわけで今日はドリブンズ視点で見ていこうと思う。
第1試合は
丸山奏子が登場した。
1戦目
北家 和久津晶(セガサミーフェニックス)
丸山とて心中穏やかじゃないだろう。
(私が加入したから負けた)
そう思われたくない。
(やっぱりあいつには無理だった)
女流界で、直接はそう言われなくても、そういう空気がないとは言い切れない。
丸山の小さな体にのしかかるプレッシャーは計り知れない。
対局中泣き出したシーンもあったし、
東1局
今日も今日とて手が震えている。
その震える手で掴んだ一打目に驚いた。
なんとドラを打ったのだ。見落としか?いや、そんな筈はない。
を重ねて必死に3900を作るよりも、いきなり見切って好形のタネを残し、1000点をアガろうということか。
さらに面白かったのは
ここから
を残してを切った。
を残すということは、おそらく567の三色を見ているのだろう。かなり遠いが、