「東1局で勝負はついていた…」石橋伸洋が書き下ろす最強戦敗戦記

朝倉から『尋常ではない何か』をその時感じた。

読みと直感が交わり混乱した私は次巡

この直感を置き去りにして都合のいい勝手な読みでを切った。

 

切りの「尋常ではない何か」を感じたのは2シャンテンとは言小四喜が確定した瞬間だった。

そのときの朝倉の手牌

直感を信じれば小四喜に当たってもおかしくない牌であったと言える。

また理論をつきつめるなら、その後朝倉から打たれたドラのをポンして牽制しながら(実際は大物手なので押されるが、局面がクリアになりやすい)形式テンパイを狙うこともできたはず。

生牌(ションパイ)のを引いていたために声が出なかったが、ポンして打としてを切らなければいいだけで、終盤で守り切れる可能性も高いので自分のスタイルであれば「とりあえず鳴くべき牌」だったのに鳴けなかった。
リスクをとってを切ったにも関わらず何とも中途半端で残念な進行になってしまった。

それに対して、この局の早い段階からオタ風のを打たず粘り強く形式テンパイをとっていた白鳥に競り負けることになったのだ。

 

私はいわゆる「流れ」を信じてはいないが、このような直感…あえて白鳥風にいうと「シックスセンス」はあるんじゃないかと思っている。

とある脳科学者も「経験をもとにした直感をバカにしてはいけない」と言っているし、ベテランの打ち手の中には直感力を大切にして結果を残している打ち手も数多くいるのだ。
かと言ってそのような打ち手の真似は簡単にできるものではない。
限りある時間の中で自分に取り込めるものなど限られていて全てを取り込もうとしても上手くはいかないだろう。

「自分に足りないものは…」

麻雀で強くなるのは当然の事ながら簡単ではない。
しかし、それを乗り越えて必ず強くなってまた最強戦に戻ってくる
そう決意して私は会場を後にした。

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日本全国大変な時期の中、応援頂いた皆様そしてこの文章を最後までお読みくださった皆様ありがとうございます。

石橋伸洋

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