人生を左右するオーラスの戦い 安部颯斗、キャリアの壁を乗り越えアマチュア最強位に 麻雀最強戦2020「アマチュア最強位決定戦」観戦記

逆転条件のハネ満ツモに向け、一気通貫、123の三色などをにらんだ形に。

点差を付けたい安部はタンピン形での進行。

三色が絡めば高打点も狙える。

1000-2000ツモ条件の福本は、pastedGraphic_28.pngホンイツ、あるいはドラを絡めた形を狙っての進行。

満貫ならどこからアガってもOKだ。

渡邊がpastedGraphic_62.pngをチー。

タンヤオに向かいつつ、ドラを絡めた三色などを見据える。

しかし、この鳴きで渡邊の欲しかったpastedGraphic_77.pngが安部に流れ、安部はツモ切り。

状況は混迷を深めていく。

 

各者ともに、なかなか思うような牌が来ない。

安部はpastedGraphic_23.pngを引っ張っておけば暗刻にして良形が作れていたが、守備的に打っていたことで難しい選択を迫られる。

いずれにせよ、両者共にテンパイは最低条件だ。

安部はテンパイしていなければ、伏せたときにテンパイ料で渡邊に逆転されてしまう未来がある。

一方で渡邊はテンパイできなければ、安部がノーテンを宣言した時点で負けが決まってしまうからだ。

 

岩間が打pastedGraphic_9.png

渡邊は鳴けばテンパイだが、スルーした。

鳴いた時点で役なしがほぼ確定、次に可能性はつなげるかもしれないが、この局でのチャンスは失うこととなる。

ギリギリの、ギリギリの選択だ。

 

安部も苦しい。

まだテンパイしない。

選択に次ぐ選択の連続に、表情にも苦悩が見て取れる。

 

だが、フィナーレにはまだ早かったようだ。

安部が終局間際でpastedGraphic_18.pngを引き入れてテンパイ。

渡邊も最終手番を前に岩間のpastedGraphic_23.pngをチー、テンパイを取りきった。

今年の麻雀最強戦では、オーラスに役満で逆転など、驚くような展開が幾度も繰り広げられた。

しかしアマチュア最強位のかかったこの戦いでは、プロ対局にも引けを取らない、痺れるような駆け引きが続く。

誰が勝者にふさわしいのかを、麻雀の神が決めあぐねているかのようだ。

オーラス1本場、親の安部が好形のイーシャンテン。

pastedGraphic_88.pngpastedGraphic_89.pngpastedGraphic_18.png待ちにでもなれば、リーチしてツモって満貫級のアガリを決めにいきたいところ。

しかしこの局は福本がこのイーシャンテン。

満貫ツモ条件だけに、ドラを絡めた三色へ向かいたい。

 

安部はpastedGraphic_4.png引きでpastedGraphic_20.png切り、タンヤオを確定させるが、数巡のツモ切りの後に訪れたのはpastedGraphic_93.png、テンパイを逃す。

理屈で言えばpastedGraphic_20.pngの方が優位に思われるが、こういう裏目を引くのも麻雀の怖いところだ。

そうこうしているうちに、福本はドラpastedGraphic_18.pngを引いて三色の見える形に。

しかしpastedGraphic_24.pngは山にはない。

 

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