これぞMリーグ!史上屈指の名勝負を制した、園田賢の策略と仕掛け【Mリーグ2020観戦記12/3】担当記者:東川亮

園田の仕掛けに対し、生牌だったドラpastedGraphic_36.pngを押したのだ。

ロンと言われれば12000は覚悟しなければならないが、それよりも自身の読みを信じ、アガリを見た形だ。

そこから仕掛けも入れ、しゃにむにアガリに行くのかと思いきや、目いっぱいには受けない。

流局となったものの、各者の選択がさまざまな機微を生んだ一局だった。

32本場:1牌の後先が分かつ明暗

いろいろなことがあったが、点数状況を見れば、まだ誰が勝ってもおかしくない。

ただ、半歩先を行っているのはpastedGraphic_36.pngpastedGraphic_2.pngトイツで仕掛けが使える瀬戸熊のように見えた。

 

ただ、彼は園田の1打目pastedGraphic_2.pngに続き、3巡目のpastedGraphic_2.pngも仕掛けない。

鳴いて安くアガって局を進めたところでオーラス勝負は変わらない。

2枚目も鳴ける公算が高いことから、鳴くまでに形を決めてアガリやすくするか打点を引き上げる、という狙いだろうか。

7巡目、園田はターツ選択。

よりアガリに近いルートを選ぼうとし、二度受けpastedGraphic_41.pngpastedGraphic_20.pngを嫌う。

多井は相変わらず端にかかった手牌をもらっていたが、何とかチャンタ形に仕上げていた。

リーチしてツモれば満貫から、一撃で戦況をひっくり返すことも可能だ。

なお、園田はpastedGraphic_43.pngをチーしてのタンヤオテンパイは取らず。

瀬戸熊のターツ選択。

ここでピンズのリャンメンに手をかけ、あくまでも打点を追求するところが瀬戸熊らしい。

いや、雷電らしいというべきか。

これが功を奏し、pastedGraphic_36.pngポンからペンpastedGraphic_46.png待ちテンパイを入れる。

アガれば満貫、グッとトップへ近づけるだろう。

そこへ園田がpastedGraphic_46.pngpastedGraphic_48.png待ちリーチをかけた。

一発目、瀬戸熊は自身が切っているドラpastedGraphic_30.pngをたたき切った。

完全に戦闘態勢だ。

そこへ、さらなるチャレンジャーが現れる。

カンpastedGraphic_23.png引きで急所を埋めた多井がリーチチャンタのカンpastedGraphic_51.png待ちで勝負をかけてきたのだ。

園田としては、逆に追い詰められた感覚か。

普段だったらリーチ後はカメラにツモ牌を見せてくれるのだが、盲牌でpastedGraphic_2.pngだと分かった瞬間、それすら忘れて切り飛ばす。

2軒リーチとなると、瀬戸熊も事情が変わってくる。

そこに引いたpastedGraphic_54.pngpastedGraphic_55.pngpastedGraphic_56.pngpastedGraphic_54.pngのスジは2人に無スジでいかにも怖い。

いったん雀頭のpastedGraphic_2.pngを切ってまわるが・・・

次巡、瀬戸熊のツモはpastedGraphic_46.png

pastedGraphic_55.pngpastedGraphic_56.pngpastedGraphic_54.png待ちでテンパイし直したものの、アガリ逃しとなってしまう。

 

そして多井がpastedGraphic_48.pngを掴み、園田への放銃。

裏ドラが乗って12000、園田にとっては会心の、多井にとっては痛恨の結果となった。

ただ、もしかしたら多井以上に悔しかったのは瀬戸熊だったかもしれない。

ソーズを押していれば、自身のアガリが先にあったからだ。

とはいえ、まだ試合は終わっていない。

どうしようもない「たられば」など振り返らず、彼らはまた前を向く。

3人のたたき合いの中で出番のなかった石橋だったが、次局は瀬戸熊から1000は1900を出アガリ。

これは瀬戸熊をかわして2着目に浮上するだけでなく、園田のさらなる追撃のヤミテンも不発に終わらせる、地味ながら価値あるアガリとなった。

4局:最後は全員で決着をつけよう

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