綺麗な薔薇には棘がある!
岡田紗佳の進化がもたらした
セミファイナル進出を
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文・危険な鬼太郎【火曜担当ライター】2021年3月2日
Mリーグだと対局メンバーが4人とも男子選手な事も珍しくないが、今回は珍しくも4人全員が女流選手の対局になった。
一見華やかな対局になりそうに見えるが、サクラナイツ以外の3チームはセミファイナルに進めるかどうかギリギリの戦いが続いているのでかなりバチバチとして戦いになっていった。
今回はその中でサクラナイツの岡田に注目して書いていこうと思う。
【2回戦】
東家 岡田紗佳(KADOKAWAサクラナイツ)
西家 高宮まり(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
北家 魚谷侑未(セガサミーフェニックス)
東1局供託2本1本場 親・岡田 ドラ
魚谷が打ち出したドラのをポンする高宮。
高宮は西家なのでこれで高宮はドラ3のインスタント満貫のイーシャンテン。
この高宮のドラポンを受けて小考する親の岡田。
ここはが自分の目から4枚見えている事も手伝ってノーチャンスの打。
岡田はチームメイトの沢崎とは違って決め打ちはあまりせず、最後まで可能性を消さない打牌をする事が多い。
かが来れば高宮のドラポンを無視して待ちリーチが出来るし、供託が2本も場に出ているのでをチーしてのタンヤオ赤の2900の待ちにも備えたい所。
をチーしてのカン聴牌を取るかどうかは非常に悩ましい所だが、高宮のドラポンを交わす為にも鳴いていくのが普通か。
ドラを切った魚谷が聴牌を入れる。
を切れば結構珍しい形の待ちの聴牌。だとピンフの役が付くがだと役無しだ。
しかし魚谷はここで長考。好形だが…あまりにも待ち牌が場に切られすぎている。
が場に3枚、は1枚、が3枚、が2枚自分の目から見えている。9枚も牌が無いのならヤミテンにしてこっそりアガリを拾って供託の2本を奪い取りたい。が、ヤミテンにして高宮に役が無いを切られてしまうのもそれはそれで微妙すぎる。
ここはやはり勝負か魚谷。腹をくくっての打でのリーチ宣言。待ちは待ち。
これに追いついたのが岡田。
これをすぐに
魚谷からを一発で捕らえて裏ドラこそ乗らなかったものの、リーチ一発タンヤオピンフ赤の12000!
上々のスタートを切る事に成功した。
東4局1本場供託1本 親・魚谷 ドラ
東1局の岡田の12000から比較的点棒が動かずに進行してきた。
岡田が3巡目聴牌。
ドラのが1個あるので即リーチがマジョリティか。待ちは打としてのカン待ちと、打としてのカン待ちが選べる。
やはり3や7の他家が使いやすい牌で待つよりも、2や8といった相手が比較的切ってきそうな牌で待つのが一般的なので、カン即リーチが有力か。
しかし岡田は打としてカンの即リーチを選択。これは岡田なりの読みを入れた結果だろう。
こんな浅い巡目ではあるがとの比較はできる。注目すべきは魚谷と黒沢に河にある。
序盤でを切っている選手はを持っている事が少ない。例えばやと持っていたらを切らない。第一打はマンズの上目を持っていないケースが多い。
そんな事よりも素晴らしかったのが岡田のカンを選ぶまでの間。一見すれば迷いそうな選択ではあるが、岡田はすぐにカンリーチを選択した。
迷えば他家に愚形リーチだと思われて攻められるかもしれない。岡田は事前によりもの方が良いとみてスムーズにカンリーチを打てた。
そしてをツモる岡田。
リーチツモドラ裏の2000-4000のアガリ。トップ目からのこの加点は大きすぎる。
この後に雷電の黒沢が