第10期 最強位
日本プロ麻雀連盟所属
鳳凰位2回、王位2回などこちらも獲得タイトルは多数。
レジェンドと聞くと荒の名前を思い浮かべる方も多いのではないだろうか。
現物待ちとはいえリーチも考えただろうが、あの、阿部のリーチにぶつけるには打点が不満だったか。
起家から、藤崎→荒→土田→阿部の座順でゲームスタート。
予選は2位までが決勝に進出できる。
レジェンド対決となったA卓だが、レジェンドといってもその内情は異なる。
藤崎は前鳳凰位で現Mリーガー。今が一番打ち盛りと言っていいだろう。阿部もまた、タイトル獲得からは遠ざかって入るがRMUのトップリーグで活躍している選手だ。
荒もまたタイトルからは遠ざかっている。リーグ戦もB1リーグに落ちているが、生涯現役を掲げ打ち続けている。
残る土田はMリーグの解説など露出は多いが、実はリーグ戦には出ていない。
リーグ戦が全てではないが、他の3名とは違った形で活動している。
一言でレジェンドと言っても、置かれている状況は四者四様だ。
東2局
東1局とは打って変わって仕掛けが入り乱れる。
藤崎がとをポンしてテンパイ。
ソーズのリャンメンを払ってホンイツに寄せる。
続いてとをポンしている阿部がテンパイ。
こちらもソーズのリャンメンを払っているので周りからはホンイツに見えているだろう。
信頼度の高い藤崎、阿部の仕掛けということもあって、荒と土田は早々に手じまい。
この辺りの呼吸はさすがだ。
藤崎がを押すと―
阿部もを押した!!
藤崎の河は第一打にが切れているとはいえ、仕掛けてからはマンズが余っていない。
まだノーテンの可能性もある。
しかし、が余った阿部のピンズのホンイツにを押してきている以上ほぼテンパイか大三元のイーシャンテンだろう。
藤崎に対してそこまでの信頼があるからこそ―
寡黙な王者のこの表情なのだ。
さらに藤崎はも押す。
大三元まである藤崎の仕掛けにを押した阿部のピンズのホンイツにさらにを押し返したのだ。
ダマテンを多用する選手にはどうしても守備的なイメージを抱いてしまうが、そうではないのが良く分かる一局だ。
ダマテンで打点が落ちる分、勝負手はしっかり押してアガリ切らなければならないのだ。
このまま意地の張り合いが続くかと思われたが、藤崎がドラのを掴んでしまった。
で放銃すると12000や場合によっては16000の可能性も充分にあるだろう。
多少の名残惜しさを残しつつも、を切ってテンパイを崩した。
その後、藤崎はを暗刻にしてタンキのテンパイ。
2軒テンパイで流局するかと思われたが・・・
牌を絞っていた土田にチートイツのテンパイが入る。
もも切りづらい牌だが、土田はを切ってテンパイを取り切った。
確かにが4枚見えており、が通っているためかなり通しやすい牌であることは間違いない。
ただ、一方で
ポンポン
のような手に当たらないとは限らない。
ホウテイなので倍満だ。