ここに立っていることが
恥ずかしい
年末に語った白鳥翔の
終わりなき旅路
文・ZERO【火曜担当ライター】2022年1月11日
【第1試合】
東家:朝倉康心(U-NEXT Pirates)
南家:本田朋広(TEAM RAIDEN / 雷電)
西家:白鳥翔(渋谷ABEMAS)
北家:茅森早香(セガサミーフェニックス)
年末の後悔
「ここに立っているのが恥ずかしいくらい、酷い麻雀を打った」
白鳥は自嘲気味に語った。
12月27日--年の暮れに行われた一戦で、白鳥はトップ目に立ちながら
内川に痛恨のオリ打ち。
「グラグラきた」
と天を仰ぐ白鳥は、次の局
チートイドラ3の超絶勝負手で、オタ風のではなく風牌のでリーチを打ち、これまた痛恨のアガリ逃しとなる。
「余計なことを考えてしまった」
うつろな表情で語る白鳥。
ライト層の方は、2着なのになんでこんなに辛そうにするのだろう? と感じたかもしれないが、麻雀打ちにとっては「勝ったかどうか」よりも「どう打ったか」が大切なのだ。
どんな局面とも一期一会。
失った点棒も、失わずに済んだ点棒も、二度と戻ることはない。
応援してくれるファンのためにも、メンバーのためにも、そして麻雀打ちとして一生生きていくと決めた自分のためにも、もう無様な姿は晒したくない。
同じ負けるなら、自分の麻雀をぶつけた上での負けを。
新年一発目の登板となる白鳥の心に、逆襲の炎が燃え盛る。
本田との牽制合戦
東2局、親の本田が動く。
このをチーして打。
イーシャンテンからイーシャンテンへのチーだ。
アガリまでの速度はあまり変わらないように見えるが…
ダブなので迫力は満点。
本田は敢えて赤を見せることにより、周りを牽制したのだ。
本田の切ったに目をやったのが白鳥だ。
をチーすればテンパイに取ることができる。
しかし出ていくがあまりに危険。
危険なだけでなく待ちでロンされると12000以上が確定してしまう。
(朝倉(対面)の切ったはダブポンの前なので「を鳴いていないこと」はあてにならない)
本田の高打点を蹴りたいのは山々だが…
白鳥は鳴かなかった。
をツモって打。が出ていかないように固定した。が危険なだけでなく、自分の手牌には三暗刻・四暗刻まである。
をポンし、すぐに2600のアガリ。
結果的には本田のアガリ牌ではなかったが、無用なリスクを取らずに親を蹴ることに成功した。
こうして持ってきた親で