鈴木大介、麻雀界への黒船再来 #麻雀最強戦2022 【ファイナル 1st Stage】観戦記【A卓】担当記者 #東川亮

鈴木大介、
麻雀界への黒船再来

【A卓】担当記者:東川亮 2022年12月10日(土)

麻雀最強戦2022ファイナル、開幕戦となるA卓の中心にいるのは、やはりこの人だろう。

鈴木大介
2019年に最強位を獲得した剛腕。今年はアマチュアにもかかわらず「男子プロ王者の帰還」にエントリーされ、名だたる強豪プロたちを文字通り粉砕し、4年連続でファイナルの舞台に登場した。

麻雀プロではないが、実績、知名度ともにA卓のなかでは突出しており、支持率は全選手中最高、圧倒的本命だということが数字にも表れている。

ただ、鈴木の本業は将棋棋士であり、なおかつ今は日本将棋連盟の常務理事としても多忙な日々を送っている。麻雀の打数は、今回のファイナル出場者のなかで最も少ないだろう。

麻雀プロよ。
アマチュア雀士たちよ。
それでいいのか。
本当に、鈴木を勝たせたままでいいのか。

打倒・鈴木に挑むのは、若手プロ2名、そしてアマチュア最強位。

杉浦まゆ
昨年は最強戦ガールとして活動していたが、今年は「女流プロ最強新世代」を制し、ファイナリストとしてこの舞台に登場する。昨年、鈴木は同じ日本プロ麻雀連盟の女性プロ、一瀬由梨国士無双に沈んだ。凶暴バンビが、剛腕にかみつくか。

大塚翼
麻雀プロの出る大会で最も狭き門である「全日本プロ選手権」で優勝し、ファイナル初出場を決めた。自団体のタイトルよりも最強位が欲しいとカメラの前で明言。麻雀プロとして初めて訪れた、そして今後ないかもしれないチャンスは、絶対にものにしたい。

ももたん
競技麻雀を打ち込んできた男がついに獲得したアマチュア最強位の座。だが、本当の意味でアマチュア最強を名乗りたいのであれば、鈴木大介は絶対に超えなくてはならない壁だ。アマ数千人の頂点に立った男による、新たな、そして最大の挑戦が始まる。

鈴木大介を加速させた1牌の後先

東3局、杉浦が第1打の前に【發】をポンした。手牌はソーズと字牌で満ちようとしており、まず見るべきは【發】ホンイツ。3900、5200の加点は、赤のない麻雀最強戦ではなかなかに大きな手だ。

ただ、ぽつんと浮いたマンズ【1マン】はドラ。ドラ切りはあまりに目立ちすぎる、そしてドラを重ねての高打点ルートも逃すまいと、杉浦は【8ピン】から切り出していった。

直後、ドラが重なったのは鈴木だった。【白】もトイツで、仕掛けての高打点がハッキリと見える。

すぐにももたんから【白】が打たれて当然のポン。

さらに、杉浦がソーズのホンイツだとツモ切った【3ピン】は、

鈴木の急所である。チーして1シャンテン。ただ、ここで鈴木は目いっぱいの【3ソウ】切りではなく、【8ピン】切りを選択。既に【8ピン】が1枚見えていてシャンポン受けが少し弱くなっていることから、後のピンズ待ちをぼかす意味で【3ソウ】を引っ張る。もちろん、【3ソウ】にくっついてのソーズ好形変化も歓迎だ。

杉浦が【南】をポン、出ていく【1マン】

鈴木がポン、ペン【7ピン】待ち。目に見えての親の満貫

放銃すれば、自分が脱落しかねない。手がまとまっていない大塚は当然行けず、ももたんも早々に中抜き。

仕掛けた杉浦も、手を曲げさせられた。

待ちは最終的に【2ピン】【3ピン】となり、山に残り少ないアガリ牌を力強くツモって4000オール。こうなると、鈴木はそう簡単に止まらない。

東3局2本場、手の内で三暗刻が完成していた杉浦が4枚目の【7ソウ】を暗槓。

リンシャン牌で引き入れたのは【8マン】【1ピン】【4ピン】待ちに取るのが一般的に思えるが、ドラの【3ピン】単騎待ちであればツモれば【北】三暗刻ドラドラでツモればダマテンでもハネ満から。

万が一にもしくじれない。杉浦は時間を使って思考を整理する。


普通の麻雀の場であれば、時間をかけずに【2マン】を切って【1ピン】【4ピン】待ちリーチだっただろう。だが、ここは麻雀最強戦ファイナルの舞台である。一つひとつの選択の、重さが違う。

切られた【2マン】を鈴木がチーしてテンパイ。【2ピン】【5ピン】待ちは、【2ピン】なら三色もついて満貫と、打点も高い。

さらに、ドラを空切りで押した。鈴木はこのとき、杉浦のリーチ時の少考に、愚形待ちの可能性を見ていたのだという。2位まで勝ち上がりのレギュレーションで、もし杉浦に満貫クラスを放銃したとしても、まだ1万点以上リードはある。

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