ドラを引いて、再び無筋の
切り！
ここは多井が読みで押していくが……
猿川が最後の
をツモリ上げる。リーチ・ツモ・七対子・ドラドラ、そして裏裏！！
二着抜けのトーナメントでいきなりの倍満ツモ炸裂！これで猿川以外の三者はひとまず残り一つの椅子を争う形となった。
【東2局】
親の前原、2巡目で引いた4枚目の
を……
カン！ 嶺上から新ドラの
を持ってくる。
形的にはまだまだ後手、カンとは行きにくい手牌に見える。
しかし他家の手出しがそれぞれ1s、
、
とそこまでスピードを感じない。ならばW
を鳴いた時の打点アップと、子への圧も兼ねての力技を行使。
難しいことは置いといて、つまりは……
ボディ麻雀だ！
あの手牌が最速の親リーチとなって、子方に襲い掛かる！
ツモ和了ることはなかったが、前原のボディ麻雀は絶好調。
次局、【東2局1本場】はリーチピンフツモのアガリで単独の二着目に立つ。
【東2局2本場】は多井から猿川へ、1600は2200の和了り。
【東3局】は友添から前原へ1000点の和了り。
【東4局】は前原のリーチ・一発・ツモ。1300・2600。
猿川と前原しか和了っていない！
期せずして、局を回したい上二人と追い上げたい下二人という構図になった。
【南1局】
多井からすれば正念場、前原・猿川からすればまずは流しておきたい第一関門の多井の親番。
前原が
のポンから発進。字牌対子二頭立てで、攻守共に申し分ない。
多井も決して悪くはない。前原の聴牌前にリーチと言えれば降ろすことができる。
ドラもツモ切っていく前原。そのドラに……
猿川からポンの声！
……役は？ 遠くにトイトイが見える。
これは和了りに向かっているというよりも、前原へのアシストに近いだろう。
親の多井に「二軒に後手を踏んでいる」と思わせることで鳴きを誘発させる。
親リーチが来て前原が降りてしまうというシナリオを回避すると同時に、多井の打点が高くないということを前原に教えた形にもなる。
きっとそういうことだと思っていたが……
もポン。未だ手牌に対子は二つ。
……ノーガード？ いや違う、これはもしや……
ボディ麻雀だ！
この仕掛けを受けてしまってはさすがの多井も
ポンで聴牌を取らざるを得ない。
そして切られた
、ドミノのように……
前原がチーして聴牌。
を切っての
。
これはかなりが本線。先にドラの
を切ってあり、ここまでを引っ張る理由が他にないからだ。
多井は当然百も承知。
すぐにを掴んでしまい、カン
に待ち変え。
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