「みんなお待たせ!」 押しに押す日向藍子が見せたトップへの執念【Mリーグ2023-24観戦記 11/27】担当記者 #徳岡明信

お見事、強気に残した【西】を重ねて満貫のテンパイの完成。
さぁ後はアガるかアガられるかまでひたすら押すだけのお仕事であろう。

寿人も三色が見える勝負手のイーシャンテンだ。
この牌姿からノータイムで【7ソウ】を切っていく。

【6ソウ】とすると【2ソウ】【3ソウ】【2ピン】【3ピン】の重なりの受け入れも増えるのだがヘッドレスとなる。
先にリャンメンが埋まると単騎待ちの押し返し辛い手になってしまう。
それを嫌って受け入れを狭めてまで打【7ソウ】とした寿人の早い判断もまたお見事だ。

2人に後れをとったが「お待たせしました」と言わんばかりに高め三色の追いかけリーチを放つ寿人。
最後尾から追いつき追い越せるか。

二軒リーチに日向が掴まされたのは【赤5ソウ】
めちゃくちゃ切りづらい。さすがに【西】のトイツ落としで迂回か…

いや切ってるぅぅぅぅ!!!!!!!!
この娘、平然な顔して切ってるぅぅぅぅ!!!!!!

こうなったら戦闘モードバリバリの日向はもうオリを知らない。
地の果てまで押すであろう。

プレイヤーも視聴者も手に汗握るめくり合い、制したのは、

寿人だ!
高めの【1ピン】を手繰り寄せて3000/6000は3200/6200のアガリで序盤の勝負所を制した!

【赤5ソウ】まで押した日向もここは実らず悔しい結果となったが、こんな事ではへこたれない。
今日の日向のトップへの執念は段違いだ。

東4局

【2マン】【5マン】待ちでテンパイする日向。
(【2マン】はカンチャン待ちで取れて、【5マン】は単騎待ちに取れるのでツモると必ずテンパネする)
赤も1枚あって即リーチかと思われたがここは一旦ダマテンとする。

【1マン】【2マン】【3マン】【3マン】【4マン】【赤5マン】【5マン】【3ピン】【4ピン】【5ピン】【9ソウ】【9ソウ】【9ソウ】

そもそも【2マン】【5マン】待ちは自身で3枚潰していて枚数的には心もとない。

この後の良形変化としては
ツモ【4マン】【3マン】【6マン】変化 ピンフも付く
ツモ【6マン】【4マン】【7マン】変化 ピンフも付く
ツモ【7ソウ】【8ソウ】【7ソウ】【8ソウ】変化 寿人の河にソーズが安く、茅森も序盤に【8ソウ】を切っていてソーズの上の場況が良い。

上記のメリットを考慮して
待ちよりも嬉しい手替わりが多い為一旦ダマテンとした。

次巡、しっかりと【6マン】を引いて手替わりした所で満を持してのリーチだ。


(そりゃこの手順したら1発でチュもっちゃうよね~ウフフ♡)

と、思っていたのかは分からないが、理想通りの見事な一発ツモで寿人を猛追する。
焦らずしっかりと場と最善手を見て打つ日向。

さらに南2局、日向の気合が全面に出た局となる。

「リーチ!」

ヘッドレスのテンパイ、大多数が【赤5ソウ】単騎のダマテンに構えそうだが
日向は元気よくリーチと言った。
河も強くてまだ他家の手が進んでいない内に親リーチのメリットを最大限に使って抑え込み、悠々とツモ抽選を受けようという事であろう。

日向の気合の集大成ようなリーチに魂を感じた。

「チュモ!!」
麻雀の神様は日向の気合に応えている。
これまた一発ツモの4000オールでついに寿人を捕らえトップ目に!

形振り構わず真っすぐに勝ちを求めるその姿勢、日向藍子恐るべし気合と強さ。

壮絶なラス回避争いの結末は…

日向が1人抜け出した後の南2局1本場
寿人が2着優位でトップを取り返すのもそう遠くはない位置につけている。

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