Mリーグ2024-25ドラフト会議で指名を受け、セガサミーフェニックスに加入することが決まった竹内元太（たけうち げんた）。現在は所属する最高位戦日本プロ麻雀協会において、園田賢や醍醐大、鈴木優、近藤誠一、村上淳ら名だたるメンバーを制して最高位を2連覇中と、団体最強の名を確固たるものとしている打ち手だ。今回のドラフトでも指名を最有力視されていた男は既に、Mリーグでの強豪たちとの戦いを見据えている。
-今回は指名を本命視されていたと思いますが、指名されたときの心境はいかがでしたか。
ホッとしました。ここ2年くらいでは結果を出していたので、「これで無理だったらどうすればMリーグに入れるんだ？」と思っていましたよ。
-それだけの結果と強さを示してこられていて、それが評価されたのだと思います。
それがうれしかったですね。指名されたもう一人も浅井堂岐ですし、最高位と雀王が選ばれるのは、僕ら麻雀プロにとってはすごくうれしいことです。僕、自分が指名されたときはホッとしたんですけど、浅井堂岐の名前が呼ばれた瞬間はめちゃくちゃうれしかったんですよ。自分のことに関して言うと、セガサミーフェニックスが魚谷さん東城さんと契約しないという話が出てからは、毎日のように会う人会う人からドラフトの話を聞かれていました。それで僕もドラフトのことしか考えられないような感じだったので、それが終わったことにまずはホッとしています。
-Mリーグ入りを意識するようになったのはいつ頃ですか。
初めて最高位を獲ったときですね。そこで次に何を目指すのか、となったときに、やっぱりMリーグかなと思ったんですよ。実は僕、最高位を獲るまではほとんどMリーグを見ていなかったんです。後にMリーグを目指すとしても、まずは所属する最高位戦で結果を出さないといけないですし、そのためには自団体の対局を見ていたほうがいい、ということだったんですけど、実際にドラフトで指名が現実的になってきてからは、暇さえあれば過去のMリーグを見ていました。
-セガサミーフェニックスの印象についてはいかがでしょうか。
今までだと、女性が3人いて、そこに誠一さんがいる、というくらいのイメージでした。ただ、フェニックスポーズについては、今回僕と浅井堂岐が入ったことで、醍醐さんを含めて、身体の大きい男性が3名になるんですよね。だから、それが似合うのかな、というのはちょっと思っています、やること自体は、僕は全然抵抗がないですけどね。
-自分の麻雀の、どんなところを見せたいですか。
今はまだ、これというものはないですね。まだ自分がMリーグルールでどんな麻雀をしていくのがいいのかとかが、いまいちまとまっていないので。それもあって、これからは週に2、3回はMリーグルールの練習をしていく予定です。ただ、僕個人としては基本的にはオーソドックスなスタイルなので、これが強いとか、これがすごいというのは特にありません。「竹内が鳴いたら満貫だ」とか「押しが強いから見てくれ」というのは一切ないです。バランスがいい選手と思ってもらえたら、と思います。
-MリーグではU-NEXT Piratesの仲林圭選手がそのように評価される選手で、昨シーズンは大活躍されていました。
仲林は昔一緒に働いていて、当時から強かったです。そういう選手がMリーグにいるのは、当然モチベーションになりますよね。他にも堀さんとか渋川さん、園田さんとか、同じフィールドで仕事をしていた選手がMリーグで活躍しているので、そういった意味では自信があります。
-Mリーグでは、これまでよりもたくさんの人に見られる中で麻雀を打つことになります。
僕、ABEMAで麻雀を見るときはあえてコメントをオンにしているんです。人の声は気になりますし、褒めてくれる人の声はうれしいんですけど、コメント欄、いわゆる「コメランズ」にあおられるとすぐ熱くなっちゃうので（笑）、その辺はどうにかしていかないといけないと思います。
-Mリーグに臨む上での心配事は。
一番心配していることは、対局の時間です。最高位戦のリーグ戦はお昼の12時から始まるので、生活のリズムもそこに合わせていて、今は夜12時には寝ていますし、目覚ましがなくても朝7時に起きちゃうんですよ。でも、Mリーグは夜7時からですよね。その時間から対局が始まることがないので、慣れるまでは結構苦労すると思っています。
なので、最初のうちは1試合目に出たいなと。Mリーグの2試合目は遅いと9時スタートとかなので、眠くなって集中できないかもしれない、という不安があります。とにかく、Mリーグでは1年目の選手が負け続けているじゃないですか。いきなり勝っている人はそんなにいないと思うので、その辺りも含め、対策をして臨まないと負けてしまうと思っています。
-それでも、お二人は勝つことを期待されての加入だと思いますし、初年度から勝たないといけない立場だと思います。プレッシャーなどはいかがですか。
それはないですよ。勝てなかったらしょうがないですし、麻雀のゲーム性的に、10試合20試合ではどうしようもないところがあります。でも、チームの誰かが大きな下振れを引いて沈んでいくことはあると思いますけど、チームで年間100試合を戦えば、ある程度は収束すると思います。なのでとにかく精いっぱい打って、チームメートに頼れる仲間がいますから、その中の誰かが上振れを引いてくれて勝てればいいなと思います。それが自分だったら一番うれしいですけど。
-Mリーグで戦いたい選手や勝ちたい選手については。
同世代の選手ですね。仲林、鈴木優君、白鳥翔ちゃん、渡辺太･･･負けたくない人はいっぱいいます。強いと言われているプレーヤーには頑張ってついていきたいですし、勝ちたい気持ちはあります。
-フェニックスには温かいファンの方々もたくさんいらっしゃいます。
ちょうどドラフトの後に大阪で浅井堂岐と一緒のゲストがあったんですけど、そこでファンの方にたくさんお会いしました。もちろん、以前のチームや選手が好きだったという方もいらっしゃると思いますけど、僕や浅井堂岐を応援してくれて、チームのファンになってくださる方もいると思いますので、これまでのチームを応援してきた方を含め、応援してくださるみなさんのために頑張っていきたいなと思います。
-竹内プロはダジャレや長身などのキャラクターにも特徴があると思いますが、そのあたりについては。
何も考えていないですね。麻雀以外のところは超適当にやっていこうと思っていますし、そういうところで疲れちゃうのも嫌なので。基本的に、麻雀以外は普段からそんな感じなんですよ。
-最後に、Mリーグに向けての意気込みをお聞かせください。
例年通りだと、開幕まで2ヵ月ちょっとしかないと思いますけど、誰よりも練習して研究して、万全の状態で開幕を迎えられるように努力していきたいと思います。研究は特に、人の研究です。この人はこういう感じなんだとか、たとえば黒沢さんが鳴いたら満貫クラスの手が入っているとか、そういうものを見極められるように、昨シーズンのMリーグをしっかり見返したいと思っています。
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