【 #神域リーグ2024 第13試合観戦記】グラディウスを襲う不運の波 それでも。 #因幡はねるが静かに、待ち続けた好機【文 #後藤哲冶 】

今年のグラディウスを襲ってる不運の波は、去年と同等か、それ以上かもしれない。

ここまでの成績は、343434333と、一度も連対(2着以上のこと)すらできず、9連続逆連対。ポイントを減らす日々が続いてしまっている。

当然のように、個人ランキングのトップ10に、グラディウスのチームカラーであるピンク色は見当たらない。
現状4位のゼウスもいないことから、上位チームと下位チームで大きく隔たりがあることが分かる。

この現状を打開するべく、本日の第1試合に登板するのは因幡はねる。
因幡は今年渋川監督から1位指名を受けてグラディウスに入った選手でもある。
チームの苦境を、地獄の連続逆連対を、打ち破ることはできるか。

第5節 第1試合

東家 長尾景 (チームヘラクレス)
南家 因幡はねる(チームグラディウス)
西家 多井隆晴 (チームアキレス)
北家 朝陽にいな(チームアトラス)

東1局

この局、最初のリードを手にしたのは多井だった。
【白】をポンしてこの形から、【2ソウ】を引いて一気にソーズに寄せる打【7マン】

親の長尾からの先制リーチを受けるも、ホンイツの利点である安全牌候補の字牌が手に残っていたため、【西】【東】と切ってテンパイを入れる。

カン【2マン】待ち。

【赤5ソウ】を引いて、打【3マン】【5ソウ】は通っておらず、【3マン】【1マン】と通る牌を切りながら安全にソーズのホンイツに移行できる。
【4ソウ】【5ソウ】【5ソウ】【6ソウ】の部分がリャンメン待ちを作りやすいのもこう打ちやすい理由のひとつだ。

これを【4ソウ】【7ソウ】に変化させて、見事なツモアガリ。
多井らしい、後手での対応が光る一局となった。
2000、4000の加点に成功。

多井はこの第1試合、実は予告先発を数日前にしていて、気合十分。
麻雀プロとしては押しも押されぬ最速最強の多井隆晴だが、神域ではいまいち結果が出ていない現状。
今日こそ名誉挽回となるか。

東3局では、長尾が1300、2600のアガリで多井を追随する。
まだ全員にトップの可能性が残った状態で、早くも第1試合東4局へ。

東4局

ここまでメリハリのある押し引きを見せていた朝陽に、ド級のテンパイが入る。
絶好の【4ソウ】【7ソウ】を引き入れてのテンパイは、ダマでもタンヤオピンフドラ3の、12000。ツモれば6000オールの勝負手。
朝陽はこの手を

リーチで勝負に出た。
まだ東場のこの状況で、ダマで12000をアガったとしても、この神域リーグルールではそれがトップの決まり手にはならないことを、朝陽は良く知っている。
であれば、これをリーチして他家にはオリてもらいつつ。
ツモって裏1の8000オールを狙っても良いのではないかという判断。
リーチをすればアガリ率は下がるかもしれないが、親ということもあり、他家がオリてツモ抽選を受ける時間は長引く。
朝陽はこの手を最大打点にまで引き上げる選択をした。

が、これは実らず。
しかし目論見通り全員をオろすことに成功した。
今回は残念ながら朝陽のツモ山に【4ピン】【7ピン】は積まれていなかったが、リーチ時点では十分山に残っていた。
決して無理なリーチではなかったと言えるだろう。

実はこの局、朝陽がリーチをした直後に、因幡にもテンパイが入っていた。
赤が1枚あるが、愚形テンパイ。これでは親に勝負を挑むには見合っていないと見て、因幡は雀頭の【9ソウ】で迂回。

因幡がもしカン【2ソウ】かカン【4ソウ】でリーチを打っていたら、高い確率でこの【4ピン】が放銃になっていた。
丁寧な打ち回しで、大きな失点を回避。

東4局1本場

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