【 #神域リーグ2024 第17試合観戦記】 #因幡はねる と最高の相棒【文 #後藤哲冶 】

元々ホンイツチートイツのイーシャンテンだった松本が、因幡の当たり牌、【7ピン】を引き入れて形が変わる。
【東】を切って、メンツ手のイーシャンテンに切り替えた。

なんと2連続で【7ピン】を吸収し、メンゼンホンイツイーペーコー赤1のテンパイ……!
【白】でアガれば、ダマでも18000点の超高打点だ。
松本はこれを、ダマに構える。

因幡と松本の勝負手が、ぶつかり合った。

「もってぃにわからせないと! はねるを敵に回して、しくったなーって!」

因幡はねると、松本吉弘
決して短くはない時間、苦楽を共にした、2人の勝負の行方は――

「俺を超えるのは、まだ早い」

松本の、意地のツモアガリで。
見事因幡を逆転してのトップを決めたのだった。

見事連闘連勝を決めた松本監督。
南4局、追いすがる桜の親番を止めるべく、咲乃のリーチに差し込みに行った判断もお見事だった。

4着になってしまった咲乃は、全く出番をもらえなかった。
それでも、最後にしっかり素点を回復するリーチを打っていたのは、流石の一言。
後は、怒りで火が付いたあの人に託そう。

桜も、インタビューでノイズキャンセルが発生するほど怒りを露わにしていた。
ただ、仕掛けもリーチも多彩になってきて、神域リーグ一番の成長株と言っても過言ではないのではないだろうか。
まだまだ諦めないゼウスのこれからにも注目だ。

そして2着には、因幡はねる。

インタビューでは松本に勝ちたかったと、自身の気持ちを語った。

しかし東2局で見せた、あの6000オールの手順は素晴らしかったと思う。
今まで積み重ねてきた知識と、経験が、あの6000オールに繋がったのは言うまでもない。

そしてその研鑽を、傍で見てきた相棒とも呼べる存在の前で、その成果を見せることができたのは、何よりの収穫ではないだろうか。

「ちょっとズルやめてもらって良いですか~!」

因幡のインタビューを聞きながら、松本が笑顔を見せる。

今回は、惜しくも負けてしまったけれど。
また何度だって、麻雀を打とう。

この最高に楽しくて、素敵な縁は、きっといつまでも続いていくんだから。

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