リスク回避の鬼!「鳳凰」白鳥翔はMVPへ飛び立つ―【Mリーグ2024-25観戦記 2/11 第2試合】担当記者 #高倉拓馬

【3ピン】は茅森が【赤5ピン】を打っているため、ほぼ安全といってもよい。

後の攻撃に備えて【2ピン】を残している。

一時は茅森に【赤5マン】をツモられ、トップ逆転を許すも、

 

東4局【發】ドラ4を海底でツモ、3000-6000で再浮上。

南2局の親、打【1マン】ホンイツモード。リードを持っている親なので打点のあるアガリに特化…と思われたのだが、

【中】を鳴いたあと、この手から亜樹が打った【8ソウ】をポンせず、さらには【6ピン】を残して進行。

親が残っている亜樹の現物を残し、さらに【8ソウ】が1枚減ってしまったので、中張牌の質として良い【6ピン】を1回残してかわし手の可能性も見た。

その選択が上手くはまる。【6ピン】を残したおかげで【8ピン】のチーに成功し、

【2ソウ】をツモって500は600オール。

この1800点が、あとでじわっと効いてくるものだ。

 

南2局2本場では、

亜樹が【3ピン】をチーしてタンヤオドラ3のテンパイを入れるのだが、

親で赤2のテンパイをした白鳥は、両面のテンパイを取らず、さらにはリーチすら打たない。【4ソウ】【7ソウ】は枚数も少なく、【5ソウ】を打つには少し厳しい。

リーチを打たない理由は、危険牌を引いてきたときに降りるため。

そう言わんばかりに、ソウズを掴んで降りに回った。

下と30000弱の点差があるので、万が一の放銃リスクも負わない。

 

南3局3本場では、

局消化のために出た【白】をポンするものの、

萩原が打った【南】はポンをせず、

【赤5ピン】をくっつける。

【南】を安全牌として残しつつ、すぐに来るツモ番でターツを完成させ、手牌を安定させる。

【南】をポンすると【8ソウ】が雀頭候補になってしまうので【7ソウ】【8ソウ】【8ソウ】は両面と言い難く、アガリ率的にも微妙だ。

【南】が安全牌になり、ダブドラの赤【赤5ピン】を手にした白鳥の手牌は攻守ともに盤石。

すぐに3副露までこぎつけた。

萩原のリーチを受け、

一発でドラの【5ピン】を掴み、【南】で撤退を余儀なくされたが

終わってみればテンパイ。これが【南】をポンしなかった効果だ。

 

一番自在だったのは南3局4本場

目下のライバル、親の茅森が役牌を仕掛ける。

現物、現物と連打し、一旦は茅森に鳴かれないように守備気味に進行したかと思えば

萩原のリーチに対して

通っていない【9マン】を、役なしのテンパイからプッシュ。

茅森には現物であり、今は親にさえ放銃しなければそれでよい。萩原に最悪放銃してしまっても良いから、2人で局を流してしまおうという意図。いわゆる差し込みの技術が混ざっている。

この【6ピン】チーは、アガリ率アップのために必須のテクニック。

【9ピン】とすれば、食い変えにならずに役をつけることができる。

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