2回の「ツモ切りリーチ」が、勝負を分けた… 仲林圭、当たり前を当たり前に積み重ねる天才【Mリーグ2024-25セミファイナル観戦記 4/15 第2試合】担当記者 高倉拓馬

2回の「ツモ切りリーチ」が、
勝負を分けた…
仲林圭、当たり前を
当たり前に積み重ねる天才

文・高倉拓馬【火曜担当ライター】2025年4月15日

第2試合

東家:竹内元太セガサミーフェニックス
南家:萩原聖人TEAM RAIDEN / 雷電)
西家:仲林圭U-NEXT Pirates)
北家:白鳥翔渋谷ABEMAS

勝敗を左右したのは、2回のリーチ判断だった…。

東1局1本場
残り13戦、セミファイナル通過のためには9トップほどが必要なABEMASの白鳥。

【白】をポンして、3900が見えるこの手牌が、

ドラを引き、

さらには【5ソウ】をポンしてトイトイにまで成長。

両面テンパイ、こちらもドラの【1ピン】対子だった萩原から【2マン】が出て、

【白】トイトイ、ドラ2、赤の12000点。幸先の良いスタートを決める。
だが、そこから二の矢が放てない。

東2局

仲林が先制でリーチを打つのだが、河がどうにも奇妙だ。
というのも、赤がある麻雀では【5ピン】【6ピン】となる捨て牌は稀。
【赤5ピン】【5ピン】【6ピン】【6ピン】と持っているならば、赤を使い切れるように【6ピン】【5ピン】とすることが多いからだ。
実際の仲林の手牌のように単騎待ちとなっているケースや、【5ピン】【6ピン】が単独両面ターツ払いだった可能性がある。

そこに、テンパイを目指してギリギリまで粘りこんでいた白鳥。

ソウズにくっついて【8ピン】が出る形になってしまう。
【7ピン】を打ってもテンパイなのだが、自分が【6ピン】を捨てておりフリテンになってしまう形。

仲林に手痛い3200点の放銃になってしまった。

そして、ここから勝負を分ける2局が始まる…。
萩原が仲林の親リーチを蹴り、元太から3900をアガって

迎えた東4局、白鳥の親番。

リーチのみの【4ソウ】【2マン】シャンポンでテンパイ。タンヤオ、ドラ、ピンフと変化が豊富のためヤミテンに構える一手だ。

だが、仲林から危険を知らせる手出しが入る。
【3ソウ】の対子落とし。
手がかなり整っているサインで、実際ドラ3、タンヤオも見えて仕掛けが利く手だ。

それを見て白鳥は少考を入れる。
この【8ピン】を使って手を変化させるために【4ソウ】を切って外すか、あるいはここでツモ切りリーチも考慮に入れていたはずだ。
【3ソウ】が2枚切られたことで、ソウズ周りで変化した時の待ちの質が悪くなっている。
また、【4ソウ】自体の質が良くなっているのもポイントだ。
ただ、ツモ切りリーチというのはなんとも微妙。
前巡にリーチをかけなかった理由があるということ。
待ちか打点、あるいは両方が悪い可能性が高く、周りから舐めてかかってこられることが多い。

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