鈴木優。
衝撃のバレットは、
見るものの心までもを
撃ち抜く
文・渡邉浩史郎【木曜担当ライター】2025年4月17日

第1試合
東家:佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
南家:鈴木優(U-NEXT Pirates)
西家:茅森早香(セガサミーフェニックス)
北家:日向藍子(渋谷ABEMAS)
Q.この青い線の人の今日のテーマは何でしょうか?

A.守備的に打つこと

セミファイナル折り返しとなる本日。現在2位のパイレーツはファイナル進出に向けての足固めを目標としていた。
対戦相手が自分より下位のボーダー争い組であるため、ここでの連対はファイナル進出に向けて大きな意味を持つ。
特にラスさえひかなければ、どこか1チームは確実に自分よりポイントを失うことになる。
『守備的に打つ』という目標にはそういった意味合いが込められていよう。

そんなテーマをもとに漕ぎだした一戦目。【東1局】は茅森からの先制リーチ。

優もイーシャンテンで安全牌なし。受け入れだけならシャンポン受けが残る分、切りが一番広いが……

優の選択は。
両無筋でドラ跨ぎのよりははるかに放銃しにくいうえ、対子落としで並べることもできる。これは守備的だからというよりは普段の優らしい攻めのバランスと言えるだろう。

しかし次巡、聴牌逃しのを引かされる。
それでもめげずに優は切り。この安牌一枚しかない超好形の手から降りるよりも、和了り切ることが一番の守備。

そう主張するかのように、も音速で手放していく。

そして持ってきた聴牌! リーチに踏み切った!

勝負手同士の捲り合いはわずか一巡。優の一発ツモで決着!
いきなりの跳満リードで連対ムードが出てくるが……

【東3局】で寿人にマンガン。

【東4局】で先制リーチから親の日向に放銃と失点続き。

続く【東4局1本場】でもダイナミックにポンから発進していくが……

ここも茅森への放銃となってしまう。

気が付けば東1局のリードはどこへやら。暫定同点ラスで南場を迎えるが……

ここから優の猛チャージが始まった。まずは5200の出和了りで加点すると……

続く【南2局】親番。を引いたところで打
。
今切られたがネックな一気通貫にはこだわらず、
周りからメンピン赤を狙う形重視の構想だ。

そしてタンヤオ三色赤の5800ルートも残るとあらば、急所は解消しておくに限ると言わんばかりのチーから発進。

茅森のリーチを受けるも、日向が押したをポンして聴牌。この待ち取りは役なしのリスクがない
と
のシャンポンに。
リーチの茅森と押している日向の二人に現物を減らす行為だが、これも和了り切ることが最大の守備と見ているのだろう。
