今シーズンも頼れるエース 本田朋広の選択!【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 9/29 第1試合】担当記者 後藤哲冶

これを瑞原から捉えてさらに加点。
これでトップ目中田の後ろにぴったりと着ける。

南2局

4着目で親番を迎えていた瑞原が、【南】を重ねてホンイツに行くかどうかの天秤をかけていたところに、【4マン】を引いてきて方針が定まった。
【5ソウ】【6ソウ】のターツ落としで、萬子のホンイツへ。

良いタイミングで【南】を鳴くことができて、これでテンパイ。
【3マン】【4マン】のシャンポン待ちは12000の高打点だ。

そこへ、本田が追い付いた。
【6マン】を切れば、【1ソウ】【4ソウ】待ちのピンフイーペーコーテンパイ。
しかし、親番瑞原は明らかに萬子の染め手へ移行しており、前巡【8マン】が余っている。

【6マン】を押してダマ、【6マン】を押してリーチ、【6マン】を切らずに迂回。
3つの選択肢が本田にはある。
南2局、微差の2着目。瑞原に12000を打ち上げれば、4着だって見えてくる。

本田の判断は早かった。
【6マン】を横に曲げてのリーチ宣言。
【1ソウ】【4ソウ】が十分に勝負できる待ちであること。これをダマで拾っても、まだトップは確定しないこと。
4着を恐れては、トップはとれない。
【1ソウ】【4ソウ】は、山に5枚……!

見事に一発でツモアガリ!
値千金の2000、4000ツモ!
少し気持ちが弱い方向に流れれば、これが700,1300になっている未来だってあった。
しっかりと勝負して、トップを手繰り寄せる。

南3局は、今シーズン裏ドラが乗りまくっている瑞原がここも裏ドラ2枚を乗せての3000、6000。
大きなツモアガリで、中田と同点の2着目へと浮上し、オーラスを迎える。

南4局

中田がドラ3枚を使ってタンヤオへ。【6ソウ】のチー。
これをアガれば無条件でトップだ。

瑞原にテンパイが入る。が、ドラ表示牌のカン【4ピン】ではリーチとはいきにくい。
ここはテンパイをとってのダマテンを選択。

続け様に本田にもテンパイが入る。
ここはカン【5ソウ】にとってダマテンとした。
自分がリーチに行くと、親番茅森だけが真っすぐ突き進んで来る可能性がある。
そうなった場合に、【5ソウ】は自信がある待ちではない。
また、瑞原か中田のどちらかに8000を打ってしまった場合も、3着まで落ちてしまう。

あの時【1ソウ】【4ソウ】をリーチしてある程度のリードをとれたからこそ、ここでこの選択を取ることができる。
自身のアガリでなくとも、トップが決まるルートだってある。

瑞原が【6ピン】を引いてきて、これで待ちが【4ピン】【7ピン】に変化した。
これならばとリーチへ打って出る。
ツモって裏ドラ1枚乗ればトップだ。

中田も追い付いた。
瑞原と同じ【4ピン】【7ピン】待ち。
こちらはどこからアガってもトップ。茅森から出たら中田の頭ハネだ。

瑞原から出た【5ソウ】を茅森がポンで追い付いた。
【5マン】【8マン】テンパイ5800。茅森がアガれば連荘。

本田は冷静だった。
ここでオリ選択。
無理に勝機の薄いカン【5ソウ】では飛び込まない。
もしかしたらカン【5ソウ】リーチしていてもアガっていたかもしれないが、それは結果論。
勇敢と無謀は紙一重。
そのギリギリを選び抜いて。

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