震えるオーラス、黒沢咲の初勝利【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 10/24 第2試合(麻雀LIVEチャンネル)】担当記者 坪川義昭

 

東4局

南家の仲林が【發】を叩く。
雀頭こそないが、今後のツモによっては高打点が狙える仕掛けだ。

親の黒沢にも好配牌が入った。
カンツの【8ピン】を1枚外して、今にもリーチが打てそうな手格好になっている。

西家の一馬も合わせるように【6ソウ】を仕掛けてテンパイを入れた。

やっと【赤5マン】を引き入れた親の黒沢がリーチと出る。
一馬のチー出し【4ピン】を見て、イーペーコーは崩れるが【8ピン】を切っての勝負である。

同巡にテンパイが入った仲林の【5ソウ】を捉えて12,000点。
黒沢が三者を大きく離したトップ目で、南場に突入する。

 

南1局

まずは、2着目の一馬がドラ1先制リーチを放つ。
黒沢を捲るためには、待ちの良し悪しを考えている場合ではない。

すぐに堀も追い付き、捲り合いを挑んだ。

この二軒リーチに黒沢が二人の無筋を叩き付ける。
リャンメンに変化したならば、三軒目のリーチといくだろう。

しかし、ここは堀が一発で【6マン】を引き寄せて2,000-4,000のツモアガリを決める。
20,000点程度の差では、簡単には引き下がってくれない。

 

南3局1本場

親の堀が【南】を仕掛けてピンズのホンイツへ向かった。

切り出しがマンズからなので、【3マン】もツモ切りして色を隠すかと思ったが【7ソウ】切りとして色をバラす。

ポン材が整っているが故に、色をバラして他家にピンズを先切りさせようとしているのだ。
戦略が光る一打である。

しかし、ここで先手を取ったのは黒沢。
2着目の堀を突き放そうとピンフ、高目イーペーコーでリーチと出た。

黒沢がツモ切った【7ピン】を仕掛けて堀が12,000点のイーシャンテン。

すぐに【9ピン】も鳴けてテンパイとなったが、放たれたのは【3マン】
リーチ、ピンフの2,000点と打点こそ安いが、最大の山場である堀の親番を流し、黒沢の初トップが目前となる。

 

南4局

大量リードで安泰のオーラスかと思われたが、3着目の一馬が6巡目にリーチを放つ。
ツモればトップまで大捲りの倍満リーチだ。
麻雀というのは最後までわからないものである。

8,000点放銃までならば、トップで終われる黒沢は、このテンパイで押し切ることを選択する。
ツモっていたのが【8ピン】ではなく。【4ピン】【7ピン】だったらと考えると震えが止まらない。

すぐに高目をツモアガリし、4,000オールで勝負あり。
最後の最後まで緊張感のある一戦を制したのはTEAM雷電黒沢咲だった。

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