「きてるなってかんじ」謙虚な救世主・渡辺太のラッキーターン【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 11/18 第2試合】担当記者 カイエ

「きてるなってかんじ」
謙虚な救世主・
渡辺太のラッキーターン

文・カイエ【火曜担当ライター】2025年11月18日

前日までのチームポイントランキングがこちら。

EX風林火山KONAMI麻雀格闘倶楽部が他を大きく引き離し、2位と3位BEAST Xとの間に、最も大きな隔たりがある。実に7チームがマイナスという異常事態だ。

本日は、そんな好調「2強」チームと、ここに来て下降中のドリブンズ、開幕からの底は脱した感があるものの、まだまだ苦しいジェッツという対戦カードになった。

第2試合

東家:HIRO柴田EARTH JETS
南家:渡辺太赤坂ドリブンズ
西家:高宮まりKONAMI麻雀格闘倶楽部
北家:二階堂亜樹EX風林火山

東1局

開局。北家の亜樹からの先制リーチを受け、太。

親のHIRO柴田【中】を鳴いてソーズのホンイツ模様。
南家の太の手は赤ドラの【5マン】を含むドラ3の勝負手だが、まだリャンシャンテン。
ここで柴田からツモ切られたリーチの現物である【7マン】に声が出なかったことを、局後のインタビュ-でもその後の検討配信でも、太は反省していた。
悠長にメンツ手で対抗しようにも間に合いそうもない。ここは動けるタンヤオ狙いでチーするべきだったと。

次巡、一手進んでリャンメン×2のイーシャンテンに。
柴田が押した【3ピン】を合わせ打つことも出来たが、ここは【發】切り。

すると直後に、下家の高宮が合わせた【3ピン】を機敏にポン!
イーシャンテンからイーシャンテンの鳴きであることに加え、面前ならハネ満までありそうな良形。しかもリーチ者と親の貴重な安全牌を消費するリスクもある。
なかなかこれをポンできる打ち手は少ないだろう。鳴くべきだった【7マン】に声が出なかったと反省した者が、すぐに思考と気持ちを切り替えられるのも凄い。

鳴いた理由としては、上家の柴田が【3ピン】切りで押しており、テンパイ気配が濃厚であること。だとすればソーズ以外のマンズ・ピンズを押してきた時にチーできるような手組みにしておかなければ間に合わない。
理屈は分かるが、満貫のチャンス手とはいえ、親とリーチ者の(おそらく)ふたりテンパイ相手に果敢に仕掛けていく攻撃的スタイルは健在。

その後、狙い通りに柴田からの【8ピン】をチーしてテンパイ。
更に柴田と亜樹に危険な【2ソウ】をプッシュした先には、ご褒美の【4マン】ツモ。


タンヤオ・赤ドラドラの2000・4000
太オリジナルな満貫で、まずは好調な出足。

 

東2局

ここでも先制テンパイは亜樹。
ふたつ仕掛けてピンズのホンイツのみ【5ピン】【8ピン】待ち。

愚形カン【5ピン】ダマテンとしていた柴田。ここで亜両面の【5ピン】【8ピン】に変化し、勝負のリーチ。
亜樹と同じ待ちは、山に3枚。

その後、オリていた脇に流れるも、ラス牌の【8ピン】は柴田のもとへ。
大きな裏1を乗せ、リーチ・ツモ・ピンフイーペーコー・赤・裏で3000・6000。

対局中の表情からも、押し寄りの選択からも、この半荘は柴田の気魄が感じられた。
苦戦のジェッツにトップを持ち帰れるか。

その後は、流局や細かな点棒の移動を経て、

 

南2局2本場

柴田と太の微差のトップ争いも、女性陣ふたりも親を残し、十分にトップが狙える。

しかし、親で好配牌を得た太が、早くもピンフ形で4巡目先制リーチ。
捨て牌に並んだ【7ソウ】【8ソウ】は、場に2切れの【9ソウ】を見て枚数で選択したターツ落とし。だいたいリャンメン以上のリーチが予想され、子方3者はげんなりするところ。

【4マン】【7マン】待ちは山に6枚。
ほどなくこれをツモあがるが、裏は乗らずリーチ・ツモ・ピンフの1300オール。
いったんトップ目に立つが、まだ突き抜けてはいない。

 

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