１２戦ぶりのトップへ　いつだって園田賢は　“やれることは全部やる”【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 12/22 第1試合】担当記者 後藤哲冶

を引いたここで切り。
６ブロックの形に構えて、まだを使える余地を残す。
６７８の三色も見えてきた。

を引いてテンパイ……！
を引っ張った甲斐があった。
リーチタンヤオピンフ赤１の絶好のリーチ……！

そしてこれを……。

なんと一発ツモアガリ！
リーチ一発ツモタンヤオピンフ赤１で跳満！
を引っ張っていなかったら、跳満にはなっていない。
あまりにも大きな6000オール、これで園田がトップ目に立った。

南3局1本場

逃げ切りを図る園田にとってこれ以上ない手が入った。
役牌２つ対子に、鳴けばくっつきのイーシャンテンとなる形。
園田が選んだ打牌は、ドラのだった。
当然打点が欲しいわけではなく、くっつきで比較したときはドラ周りよりも周りの方がアガリやすい。
安全度面でも、ここはドラのを先に切る判断となった。

を引いた後に園田が手牌に持ってきたのはなんと……！
のテンパイをダマテンに。
僅か３巡でテンパイにこぎつけた。
これをアガればほぼほぼトップは固い。
ついに長いトンネルを抜け、トップを手にするときが来たか……！

しかしそう簡単に道を譲ってくれないのが優だった。
親番、絶好の待ちのタンヤオでリーチに。

その一発目、園田が引いてきたのは無スジのだった。
はリーチ者優の現物ではない。
どうせ、他家からアガれないのであれば、ここでリーチもあるか。

しかし園田の選択は、ダマでのプッシュだった。
オリる気はほとんどない。なぜなら、ここで親番の優に4000オールをツモられてしまうだけでも、トップの確率はがくんと下がってしまうからだ。
自身は待ちのリャンメンテンパイである以上、押したい。
ではリーチでも良いじゃないかと言われると、実はそれは違う。

例えばを引いての３面張変化は逃したくない。
引きの際ももしかしたら変則３面張に変えることがあるかもしれない。
とにかく、自身はこの手をアガりさえすればだいたいトップであり、であればこの手の変化の可能性を無くす必要が無いのだ。

更に言うと、リーチして優にツモられた場合、リーチ棒も回収されてしまうのが痛い。
1000点回収されるということは、更に２０００点差が離れるということだ。

も押した。
引く気はない。
どうにか、１２戦ぶりのトップを取らせてほしい。
そんなドリブラーたちの願いが通じたのか。

アガリ牌は、園田の手元にやってきてくれた。

 

最後に優が堀からの8000直撃で、堀が４着。
堀は、サクラナイツには苦しい時間が続いている。
しかしあの堀慎吾なのだ。必ず、桜が咲く季節はやってくるはず。

そして見事１２戦ぶりのトップとなった園田。

しかしそのインタビューはどこか、元気が無いようにも感じた。
もちろんいつもの陽気な感じはありつつも、トップが無い期間があまりにもなかったせいか、対局中もどこかネガティブな気持ちがあったのかもしれない。