今日の王牌の神様、流石に渡辺太に厳しすぎやしませんか?【Mリーグ2026-27 観戦記 11/3 第2試合(麻雀2ch)】担当記者 みやうち悠太

ペロッ……まさかの裏3!!!

リーチのみの愚形手が、一瞬にして12,000点の大物手に化けるという大誤算。まさかの倍返しである。

それでも太はピクリとも表情を変えない。これぞ「麻雀シンギュラリティ」。AIばりの強メンタルが光る。

【東2局1本場】

まだまだ点差は射程圏内。

12巡目、太は七対子のテンパイを入れる。 ドラの【赤5ソウ】と単騎の選択になったが、場に1枚切れの【白】となれば、いくらダブドラとはいえ和了りやすさは段違い。

太は当然のごとく【白】単騎を選択する。

……が、なんとこの【白】、高宮と醍醐に1枚ずつしっかり抱えられており、山にはまさかの0枚!

一方で、やる気満々で生牌の【發】を切り飛ばしているのは、その【白】を1枚も持っていない瀬戸熊だ。

こうなると、当然和了るのは瀬戸熊である。2000-4000は2100-4100のツモ。

しかし、やっぱり太の表情はポーカーフェイスのまま。

家に帰って牌譜を見返し、あの絶好に見えた【白】待ちが実は山に0枚だったと知っても、彼はきっと「へぇ〜」と平然とコーヒーを飲んでいることだろう。

【東4局】

迎えた太の親番。

「見えないドラで攻めてくるなら、こちらは見えるドラで」と言わんばかりのカン【8マン】待ちリーチ!(もちろん太がそんな情緒的な理由でリーチ判断をするわけがないのだが。)

ドラ待ち愚形とはいえ、自分から【7マン】が3枚見えているためドラの割に場況も悪くはない。実際、山には1枚生きている。

だが、ここで立ち塞がったのは、三暗刻バックで四暗刻の変化まで狙ってヤミテンに構えていた瀬戸熊だ。 リーチを受けた瀬戸熊は「悠長に役満の夢ばかり追っていられない」とツモ切り追っかけリーチ!待ちは【3マン】【6マン】。

そして直後、太の手が掴んでしまったのは……非情なる【6マン】。

「うわぁ、一発がついて満貫放銃か、痛いな……」 画面の前のドリブラーたちが頭を抱えた、その直後——

ペロッ……またしても裏裏!!! 12,000点の放銃!

人柄の良さそうな太が、王牌の神様に一体どんな無礼を働いたというのだろうか。

今日の王牌は明らかに太に厳しい。

しかし、当の太は、自分が大胆な手順で大物手を和了った時と同じように、いつも通り平然としている。

この後、仮に心無い人々に「日頃の行いが悪い」などと煽られたとしても、彼はミリ単位も眉を動かさないはずだ。

【南1局】

ちなみに、本日の王牌の神様は、どうやら醍醐のことがお気に入りのご様子。 南1局、醍醐はこの半荘2度目となる裏3を叩き出す。

これがあるから一発裏アリルールのリーチは恐ろしいのだが、同一人物が1半荘に2度も裏3を乗せる確率など、単純計算で約1,100半荘に1回レベルの珍事である。

トップを取ったのは瀬戸熊。

この半荘、太は計6回もリーチ棒を投げ、和了も2回もぎ取っている。

放銃も先ほどの2回だけなのだが、その2回の放銃がいずれも爆弾だったことが決定打となってしまい、大きな敗戦となった。

普通の人間なら「今日は呪われている」「お祓いに行こう」と泣き言を言いたくなるところだ。 しかし、太のあまりに冷静な佇まいを見ていると、「まあ、確率が0%でない以上、こういう事象が観測される事もありますよね」 という彼の淡々とした声が聞こえてきそうだから不思議である。

ここまで理不尽な偏りを見せつけられたとしても、そこにいるのは渡辺太。

きっとドリブラーの皆さんも「こんな怪現象は滅多にないから、次は絶対に大丈夫!」と謎の安心感を持って応援できる事だろう。

麻雀シンギュラリティの真骨頂は、理不尽な暴風雨の中でもブレない、その圧倒的な正気にこそあるのかもしれない。

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