打とした。2副露の園田にとピンズ2枚を通すのは厳しすぎる。当初の予定通り、ピンズをおさえきるルートを選んだ。
ともあれ、も通ってはいない牌だ。この形なら…とに手がかかっても何ら不思議はない。
白鳥は「読み」と「受け」という自分の引き出しを開いて、己が信じる道を進んでいったのだった。
14巡目、
引いたのは。
ここもを切ることが出来るとスッキリするが…
白鳥の選択は打。ピンズ全てが当たり牌ということはあるまい。もう少し情報が出るテンパイ時にまで選択を保留し、そのときに最善手が打てるよう、ここも我慢の一打だ。
白鳥の長い長い辛抱が、ついに実を結ぶ。
園田がを切って、
次の手番で白鳥はを引いて、を切ってテンパイ!
そして、
同じくピンズを止めて回っていた滝沢にテンパイが入り、奇しくもがこぼれ落ちた。
ダブドラ5800は6100のアガリ。我慢に我慢を重ねた白鳥、逆転への大きな大きなアガリとなった。
パブリックビューイングの応援席も安堵の表情。そして拍手が巻きおこる。
東4局0本場のテンパイ流局で望みを繋ぎ、そして生まれたこのアガリが“翔タイム”開演の合図となった。
続く東4局2本場は、
滝沢から、メンタンピン5800は6400の出アガリ。これでトップ目に立つ。
東4局3本場は、
園田から、リーチ一発ドラ7700は8600の出アガリ。
応援団もどんどん高まっていく。この興奮と喜びこそが、Mリーグファンの醍醐味だと感じる。
さらに東4局4本場
ドラ3の配牌をもらった白鳥。ダブが重なるとドラを1枚外しての満貫コースや、ダブドラ3のハネマンコースも見えるため、ここは打点を狙ったを残した。
結局は切ることとなったものの、その後7巡目、
3枚目のドラを引き入れた!
そして、
この最終形に仕上げて気合のリーチ宣言だ。
「ツモ」
このを見たとき、Mリーグでのここまでの白鳥の苦労がやっと報われた気がして、私は思わず感極まって泣いてしまった。
6000は6400オールのアガリ。前原との差がどんどん開いていく。
そして極めつけは東4局5本場、
白鳥ここは、
をツモ切り。
次巡、