厳しい条件だが、可能性は充分ある。
トップ目の藤田はまだしも、金はマンガン放銃ができないため全く油断できない。
近藤の配牌。
789三色が見える。
第1打にを切って将来少しでもが出やすいようにした。
一方の前田の配牌。
倍満ツモはかなり厳しい条件だが、この手ならピンズのホンイツになれば可能性は見える。
4巡目に早くも近藤がイーシャンテン。
「リーチ・ツモ・ピンフ・三色・ドラ1」でぴったり逆転だ。
追われる立場の金はもう安全そうな牌を抱えてベタオリモードだ。
役牌のがトイツで何とか自分でのアガリも見える手牌だったが、何よりマンガンの放銃ができない。
中途半端に攻めると危ないということだろう。
近藤が高めを引いてテンパイ。
を切ってリーチを掛けるかと思われたが、近藤はを切ってダマテン。
なんとこの時点でもも3枚づつ場に切られていた。
をツモった時だけ激痛だが、ダマテンなら藤田、金から充分直撃もあると踏んでのことだ。
はあと1枚山に残っている。
そして前田もこのイーシャンテン。
しかし惜しくも前田にはテンパイが入らず、近藤の欲しかったも顔を見せることはなかった。
近藤の一人テンパイで流局。
連荘無し、8局の闘いが幕を下ろした。
2位通過
金 太賢
やはり東3局のチートイツが勝因だろう。
オリていても失点するだけなので、テンパイなら勝負する判断は正解だったと思う。
そして結果は最高の一発ツモ。
決勝でも切れ味鋭いアガリを見せてくれるに違いない。
1位通過
藤田晋
本人は南2局の配牌を「課金したような配牌」と謙遜したが、ポンの声を出したのは課金の力ではなく藤田本人の実力だ。
決勝でもその実力をいかんなく発揮してくれることだろう。
敗れた近藤、前田も随所に「らしい」闘いを見せてくれたがあと一歩届かなかった。
きっとまたこの舞台に帰ってきてくれることだろう。
歴代最強位代表者決定戦、決勝戦は金、藤田に加えて予選A卓を勝ち上がった沢崎、土田を加えた4名で争われる。
決勝も目が離せない闘いになりそうだ。