間違えられない南場の選択、
小場を制した白鳥翔の
華麗なる逆転劇
文・危険な鬼太郎【火曜担当ライター】2020年11月10日
1回戦は初めから8000オールと景気の良いスタートをしていたが、2回戦はとても重い展開になった。
なんといったって東場で700-1300の1回しかアガリが出ず南入してしまったからだ。
この小場ではたった1回のアガリがトップを決めかねないし、たった1回の放銃がラスに直結してしまうとても難しいゲームとなった。
2回戦
東家 堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)
南1局1本場 親・堀 ドラ
堀が2回戦の最高打点、1300オールをツモる。
出来るのならば裏ドラが1枚欲しかったが、この小場では大きすぎるアガリ。まだまだトップの行方は全くわからないが、このアガリで3万点台にまでなったのでラスの確率がグーンと下がる。
南1局2本場 親・堀 ドラ
白鳥がをポン!
打とする。このままが鳴ければカンターツを払ってホンイツにするだろうが、ダブから鳴けた場合はもう手牌で8000が出来上がっているので無理にはホンイツにはしない。
しかし白鳥のツモが鳴いてから凄く良い。
あっという間にホンイツにまで伸びてここはと払ってホンイツに行く。この白鳥のに反応したのがたろう。
こんなバラバラな手牌から初牌のを打つ。これは明らかに白鳥にアシストをしに行っている。
「俺の手牌はこんなにバラバラだ。親の堀に連荘をされてトップを決められるのが最悪だが、この手牌じゃ無理だ。だが…さっきまで白鳥はホンイツだと思っていたが、手出しでを打ってきた。ピンズのホンイツじゃなかったのか?」
「ピンズのホンイツではなく役牌バックの可能性もある。それならば、堀に連荘させるよりも白鳥に役牌を鳴かせて堀の親番を蹴らせた方が良い」
と考えての打ちだと考えられる。白鳥の仕掛けはホンイツじゃなければ安そうなので、たろうもアシストする気になってしまう。自分が親を蹴れないのならば他家に親を蹴らせるしかない。
とりあえず白鳥に鳴かれそうな牌を連打するたろう。まずは辺りから…。
これを白鳥がポン!
含みでポンしてとダブのシャンポン待ちの聴牌を果たす。
白鳥の手は8000点という高い手だったが、たろうは仮に白鳥が高打点だったとしても別に良かったのだろう。それよりも、親に連荘されて自分がトップを取れない展開になる事を恐れた。
しかしこの仕掛けに親の堀はを暗槓して切り返して、なんと聴牌してリーチ!
カンでリーチ宣言!待ちとしても自分の目からが4枚見えており、勝算がある。
それにこの手をアガリ切る事が出来れば、もうこのゲームは堀の物になる。
しかし…。
白鳥がラス牌のをツモ!ホンイツ赤のマンガンのツモアガリ!
アガった白鳥も嬉しいだろうが、依然トップはまだまだ誰になるかは分からない。
南2局 親・白鳥 ドラ
親の白鳥が1巡目から役牌のをポン!
手牌はバラバラで苦しいが、この局面は2900という加点も大きすぎる。ここは積極策に出る。
白鳥がイーシャンテンでドラのの先切り。
持っていれば重なった時にを切れば手牌は12000に変化するが、他家がリーチに来た時にこのドラのは切りにくい。もしロンと言われれば8000からのスタートになるからだ。
もう巡目も中盤なので、ここは打点よりも安全度を重視。安全牌のを手牌に残す。
堀がを切って聴牌即リーチ!
の変則三面待ちだ。
白鳥は当然このをチーして聴牌。