【 #神域リーグ2023 第9節第26試合観戦記】堅実な大怪盗 ルイス・キャミ―が選んだ 大胆で最良な選択【文 #後藤哲冶 】

堅実な大怪盗
ルイス・キャミーが選んだ
大胆で最良な選択

昨年より1チーム増えて5チームとなった神域リーグ。
ファイナルを戦うのは4チームで、セミファイナルを終えて最下位のチームのみ敗退となる。

現状、グラディウスが最下位に位置してはいるが、そのグラディウスが狙うのは、1つ上の順位にいるゼウスだ。
ゼウスとの差は現状108pt。1回のトップラスで変わるポイント差であることを考えれば、安全圏とは到底言い難い。

もちろん、上も目指す中で、下も気にしなければいけない難しい立ち位置。
そんな中での戦いを任されたのが、ルイスキャミ―。
監督の鈴木たろうはもう規定回数を終え、出場することができない。

「借金返済だー! 奪い取って支払いしよー!」

……見た目とは裏腹に、会話の内容はこれっぽっちも可愛くはないのだが。
頼りになる大怪盗が、第26試合へと挑む。

第26試合
東家 因幡はねる   (チームヘラクレス)
南家 多井隆晴    (チームアキレス)
西家 ルイス・キャミ―(チームゼウス)
北家 咲乃もこ    (チームアトラス)

ルイスは東1局から安定した打ち回しを見せる。

リーチに対して回っていたところで、上家の多井から【1マン】が出る。
出ていくのは中スジ【5ピン】。残りツモ回数2回というところで、ここは形式テンパイを目指す。

最終手番で引いてきた【7ソウ】は切れないと判断し、打【8マン】
ノーテン罰符を払うことにはなったが、この1局だけでもルイスの安定感が分かるというもの。

続く東2局1本場

この形からの役牌南は雀頭も無くなるのでスルーし。

後に【中】を重ねてこの形ならばとポン。

実に安定感のある打ち回しで、前局払ったノーテン罰符をすぐに取り返すことに成功。

東4局2本場

流局が続き、ジリジリとした拮抗状態から最初に抜け出しを図るのは、1試合目でトップをとって連投中の咲乃だった。
咲乃はこの【2ピン】チーから発進。食い伸ばしという技術。これでホンイツに必要なターツは揃った。

【白】【中】があっという間に鳴けて、12000のテンパイ。

しかしそう簡単にアガらせたくはないルイスも抵抗を試みる。
東をポンして1000点のテンパイ。ピンズは咲乃に切れないが、先にアガってしまえばどうということはない。
オリや鳴かせないだけが守備ではない。先にアガって相手の手を潰すこともまた守備。

しかしここは咲乃が【6ピン】をツモって4000オールのアガリ。
ようやく均衡が崩れ、咲乃がリード。

これ以上離されたくないルイスが、【6マン】を引いてきて何を切るか悩む。
いわゆるターツオーバー。どこかのターツを払わなければいけない。

ルイスの選択は【7ピン】【8ピン】外し。タンヤオが確定していないかつ、二度受けになっているこの部分を払うのは、流石の安定感ある打ち筋と言えるだろう。

【6ソウ】を引いた後に咲乃から出た【6マン】をポン。
これで8000点のリャンメンテンパイに辿り着くと。

しっかりとツモアガって加点!
【7ピン】【8ピン】外しが功を奏した。仕掛けを重く見た素晴らしいアガリで咲乃に猛追して南場へ。

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