ニニニ三三四五階堂姉妹
文・越野智紀【火曜担当ライター】2024年2月27日
第2試合
東家:二階堂亜樹(EX風林火山)
南家:鈴木大介(BEAST Japanext)
西家:高宮まり(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
北家:堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)
東1局
今シーズンから打ち方に変化が見られる高宮選手。
見るからには不要牌ですが、0メンツ3トイツなので守備要員としてを残して切り。
234の三色は見切ってドラの中心に678の三色やチートイツを狙っていきます。
次巡、感触悪めのツモ。
0メンツからチートイツを見切るのも味が悪いと守備を捨てて切り。
タンヤオ6ブロック手牌パンパン状態という危険な場所に足を踏み入れました。
こういう時は他家の進行が遅いことをただ祈るばかりなのですが
祈りも虚しく、親の亜樹選手から無慈悲な咆哮が飛んできました。
気持ち良いくらいに安全牌は1枚もありません。
遠めの仕掛けをすることを「お出かけ」するなんていう言い方をしますが、今日も元気にまり散歩を開始しました。
上家から出たを仕掛けて678の三色も見据えて切り。
退路を自ら断っていたことで、自分の都合全開の動きを見せます。
安全牌が無いから渋々押した場合の基本ルートは序盤の勝負が無事通過して安全牌が増えた中盤以降から降りにまわるパターンですが
今回の散歩は大成功。
先にアガることで失点を防ぎました。
東2局
豪快な印象の大介選手が、この局では繊細な部分を見せました。
このまま進むとリーチの亜樹選手にハイテイが回るため鳴いてズラしたい大介選手でしたが、鳴くと2回の切り番が3回に増えてしまい安全牌がちょい足りず。
ハイテイをズラしてホウテイで放銃しては本末転倒なので我慢すると
次巡、嬉しいを持ってきてツモ切り。
場に4枚目のを見せることで降りている高宮選手からが出ることを期待します。
すぐにが出れば一旦ポンして、次巡に加カン。
この作業で堀選手と亜樹選手のツモ番を1回ずつ減らすことが出来ます。
生牌のが警戒されて高宮選手からすぐに出ないことも想定されますが、4枚目のかが場に出た場合に限り暗刻からを打つ作戦を実行しようと考えていた大介選手。
高宮選手からを引き出し、それをフリテンポンして亜樹選手のツモ番を減らす予定でいました。
このようなハイテイ間際に暗刻から1枚切り、その牌をフリテンポンすることで相手のハイテイのツモ番を飛ばす技を、河に戻ってくる様子から【母川回帰】と呼びます。また、この時の正しい発声は「ポン」ではなく「シャケェェ」です。
次巡4枚目のが見えたことで暗刻からを打つ作戦の準備が整った大介選手。
高宮選手は降りてからと何か4枚が入れ替わっている可能性が高そうです。
最後のの所在はその4枚の中か、まだ見えていない17枚の山の中。
自分で引けば暗カンで高宮・堀が引けばポン出来ることを考えると、3回に1回は亜樹選手のツモ番を飛ばすことが出来そうな状況でしたが
3回に1回ツモ番を減らすよりも、確実にハイテイの1翻を消せるチーを選択した大介選手。
実際には高宮選手の手牌にがあったため、大介選手がをチーせずを打っていれば鮭は生まれた河へと戻ってきそうでした。
この局は亜樹選手のハイテイツモを喰いとって流局。
東3局
出アガリのできないカン待ちでダマテンを選択していた大介選手。