白鳥翔と瀬戸熊直樹の叩き合い〜二人を分けた南3局〜【Mリーグ2024-25観戦記 12/20 第1試合】担当記者 千嶋辰治

白鳥翔と
瀬戸熊直樹の叩き合い
〜二人を分けた南3局〜

文・千嶋辰治【金曜担当ライター】2024年12月20日

第1試合

東家：渡辺太（赤坂ドリブンズ）
南家：白鳥翔（渋谷ABEMAS）
西家：瀬戸熊直樹（TEAM RAIDEN / 雷電）
北家：二階堂亜樹（EX風林火山）

このゲームの主役は、何と言ってもこの選手。

チームの窮地に奮闘するABEMAS白鳥翔。
個人2連勝中。

一時期は▲500の大台を突破してしまったスコアをここまで戻して前半戦を終えたABEMAS。
サクラナイツとの差が200を切るとカットライン争いが面白くなってくる。

大事な試合を任された白鳥。
勝負所はいきなり訪れた。

東1局。ドラは。

面白そうな配牌をもらったのは瀬戸熊。

役牌2組でピンズの一色が見える手牌。
ここへ、と引き入れたところで、

親の太からが切られた。
手数の多さが持ち味の瀬戸熊、これは当然ポンしてアガりに向かう…

いや、瀬戸熊は動かない！

「東1局はアガりたかった。カンが埋まった時のシャンポンも視野に入れていたので、の1枚目は動かなかった。」

対局舞台裏でそう語っていた瀬戸熊。
さらに思惑としてはホンイツの3,900でまとまることを良しとしなかったこともあった模様だが、この選択で引き入れたツモが強い。

 

、と急所を続けざまに引いてイーシャンテン。
そこから満を持してをリリース。
打点的な妙味も手伝って重い手筋に向かった瀬戸熊、勝負すべき構えとなった。

しかし、瀬戸熊の手が進んだのは12巡目。

太から2枚目のが切られ、瀬戸熊はやむなくポン。

広いイーシャンテンが自力でテンパイしなかったのは悔しいところだが、高め一気通貫で満貫のテンパイ。

さすがにこれは決まったか？
と言うのは早計だったよう。

親からリーチ、さらには、

白鳥も追いついた。
いや、正確に言えばイーペーコーのカン単騎でテンパイしているのだが、を引いたところで勝負の手格好になったと言うべきか。

切りのか、あるいは切りのか。
打を選択すると瀬戸熊の3,900へ放銃となってしまうが…

白鳥はを切っての追っかけリーチを選択。
しかしながら、3者の待ち牌の数は歴然。