リスク回避の鬼！
「鳳凰」白鳥翔はMVPへ飛び立つ―
文・高倉拓馬【火曜担当ライター】2025年2月11日
依然セミファイナル進出のボーダー周辺で競り続けているABEMASと風林火山の直接対決。
その状況とは裏腹に、といってもよいものだろうか、白鳥翔の勢いはとどまるところを知らない。
この試合も、個人MVPに迫ろうとする白鳥の充実ぶりが随所にうかがえる一戦だった。
東家：萩原聖人（TEAM RAIDEN/雷電）
西家：茅森早香（セガサミーフェニックス）
東2局1本場
ツモ
で打
とした白鳥。
門前の牌効率としては打
としておけばカン
の受け入れもあり最大なのだが、ここでは供託が2000点あることに注目したい。
残したにくっつけばタンヤオになり、仕掛けがきく形になることを重く見た選択だ。
をくっつけることに成功し…
と振り替わって、
をポンすることが出来た。
これを萩原からロンあがり、1500は1800。
を残した目論見通りの結果だ。
白鳥は「供託泥棒」と呼ばれていたこともあり、この手はどうすればアガリ率が最大化できるかの判断が鋭い。
連荘に成功したあとの配牌。
一色手を見てください！といわんばかりの好配牌だが、一応マンズが両面になった時はリーチでも高打点になる手なのでオタ風から打つ。
いや、やはり手牌は一色手を見てくださいとなる。
すぐに
をチーできて
単騎のテンパイ。
ツモで清一色の
待ち、ドラがあるので18000点のテンパイだ。
白鳥の河はまだソウズが余っておらず、これでは止めようもない。
白鳥にとっては大きな大きな18000点のアガリとなった。
このリードを手に入れた後の白鳥は、「相手のわずかなトップの可能性すら潰す」動きに特化。
東2局3本場
をポンして早々とテンパイを入れた茅森。
ツモ
、打
で、カン
から両面へと変化した。
そこに
を持ってきた白鳥だが、ここでは完全撤退の打。
全く攻める素振りを見せない。
筋のにすら手をかけないのが強烈だ。
その理由は茅森の手出しの意味にありそう。
白鳥自身からが3枚見えていて、まわりの牌を持っていそうなのにの所持率が低い。
を打っていることからテンパイ率もそこそこありそうで、はテンパイの待ちが変わった手出しの可能性がある。
すると今回の茅森のようなカン→だけでなくドラの
やと何かのシャンポンに変化したことも考えられ、もそのシャンポン候補材として浮上してくるのだ。
自分の手牌はドラ0で価値が低く、ここから不用意に放銃抽選を受けたくない。
アガリをみるにしても、このを使い切らないといけないのだから、結局とを全て打たないと勝負にならない。
それなら一瞬の放銃回避と、万が一七対子になった未来を想像しても良いものだ。
から打つのも非常に丁寧。
亜樹からリーチがかかるのだが、は亜樹にかなり通りそう。
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