滝沢和典が今季2度目の4連勝、残り試合も「邪念を振り払って丁寧に」【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 2/17 第1試合】担当記者 中野巧

滝沢和典が今季2度目の4連勝、
残り試合も「邪念を振り払って丁寧に」

文・中野巧【火曜担当ライター】2026年2月17日

私が麻雀に本格的にハマった学生時代、有名な麻雀プロに会いたいと思ってもなかなか機会がなかった。近頃では一気通貫ツアーやゲストを招いての麻雀大会、中には麻雀就活といったものまで、毎日のようにどこかで麻雀のイベントが行われている。先日、とある地方に行った際も、まだまだ無名の私を知ってくれている方が参加くださっていて、現在は麻雀プロの歴史において、これ以上ないめぐまれた環境であるといえる。

多くのファンの方はきちんと節度を持って、接しておられるが、中にはどうしても気になる瞬間がある。それは主に記念写真のとき、Mリーガーに自分が応援している他チームのポーズを要求することだ。これはMリーグを知らない人はいびつに感じるのではないだろうか。ましてやそのポーズを要求された本人はどう対処していいのか、何切る問題の比ではなく、難しいと想像できる。今はイベントだけでなく、SNS、ライブ配信があり、プロを身近に感じることも理解できるが、真剣勝負の舞台で戦う相手チームのポーズを要求するのは、一考の余地があると感じている。

第1試合

東家:渋川 難波(KADOKAWAサクラナイツ
南家:滝沢 和典(KONAMI 麻雀格闘倶楽部
西家:瀬戸熊 直樹(TEAM RAIDEN / 雷電)
北家:瑞原 明奈(U-NEXT Pirates

本日の試合結果は東1局のアガリから一度もトップの座を譲らなかった滝沢が、個人12勝目を挙げた。
南場の親番、最終手番でテンパイし、親の連荘に成功。繋いだ親できっちりマンガンを射止めた渋川が2着に。
南3局、焦らずに2巡目に秀逸な【6ソウ】のトイツ落としで、見事ハイテイでハネ満をアガった瑞原が3着に。
誰よりもリーチをし、テンパイも入った瀬戸熊だったが、アガリは1回のみと、打っている本人が一番悔しい4着となった。

ここからは本人がインタビューで否定しなかった、「絶好調」の滝沢。その好調の理由を示す1局を紹介する。

東1局 滝沢の1000点

個人的な感想だが、初年度からMリーグを観ていて、今の滝沢は、これまでの経験や読みを存分に卓上で発揮させている。これまでは、読めていたとしても、様々な可能性を考え、もっと安全な選択を取っていたように思えたからだ。もちろんチーム状況もあるだろうが、放銃しても、焦らず、常に「丁寧な」麻雀でしっかりとアガリを捉えていく。

8巡目。親の渋川がソーズの一色に向かっており、瀬戸熊がドラの【1ソウ】をツモ切る中、滝沢は相手の速度と自分の1メンツもない手牌から、分が悪いと判断し、打【7マン】→打【6ピン】とする。

予想通り、瀬戸熊からリーチが入る。その後巡目が進み、終盤親の渋川も手から打【1ソウ】とオリているように見え、瑞原もリーチ後から5枚連続手出しと、かなりリーチに対して対応しているように見える。

そんな中、滝沢はこのイーシャンテンの形から打【5ソウ】とする。同巡目で瑞原が【5ソウ】をチーして打【西】。万が一だが、【5ソウ】は瑞原がタンヤオなど役ありでテンパイしていたとしたら、放銃する可能性がある牌でもある。ただ、滝沢は自身のイーシャンテンをキープするとともに、リーチ後の手出しとその牌の種類から瑞原の仕掛けを形式テンパイ、ソーズの一色手をしていた渋川が手を止めたことも打牌から感じたのだろう。なぜなら、放銃するリスクを負ってでもテンパイを目指したい手ではないからだ。

実際はこのように形式テンパイに向かった仕掛け。

その後、渋川から切られた【6マン】をチーして、カン【5ピン】の役ありテンパイ。直後、瀬戸熊から4枚目の【5ピン】が打たれ、タンヤオのみ1000点のアガリに。

この局はアガった結果ではなく、このテンパイを取り切れる滝沢の打【赤5ソウ】に今季の好調の理由があり、何気ない1局だが、いろんな読みや思考が詰まった局だったため、取り上げさせていただいた。また滝沢本人に会った際、この局について聞いてみたいと思う。

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