牌想い──黒沢咲の華ふぶき──【Mリーグ2025-26 レギュラーシーズン 観戦記 3/13 第1試合】担当記者 小林正和

牌想い
──黒沢咲の華ふぶき──

文・小林正和【金曜担当ライター】2026年3月13日

開局の東1局

いきなり、こんな何切る手牌から始まった。

もちろん、受けが広いのは【3ピン】【6ピン】【9ピン】のいずれか。ここは678回の三色に寄せつつ、いざというタンヤオ仕掛けも効く【9ピン】に手が掛かるかと思われたが

選ばれたのは【5ソウ】

三色を一つに絞るのではなく、678と789の両天秤。最後まで高めを見続ける一打である。

そんな欲張りな打ち手とは…

赤坂ドリブンズ、たろうだ。

狙いの一つだった【9ソウ】を引き入れると、高め678三色の【6マン】【9マン】待ちで先手を放つ。

そして、その貪欲なリーチの前に静かに座っていたのが、今夜のヴィーナス。

【得意技=ドラ引き】

それは、TEAM雷電

黒沢咲であった。

こちらは開始前の順位表。そして、セミファイナルに進めるのは6位までだ。

その真っ只中にいるのが、5位の赤坂ドリブンズと6位のTEAM雷電。つまりこれは、ボーダーの線を挟んだ者同士の、いきなりの直接対決でもある。

その最初の分岐で、黒沢のもとへドラの【東】がやってきたのだ。

手が止まる中、黒沢が選んだのは──。

 

第1試合

東家:石井一馬EARTH JETS
南家:黒沢咲TEAM RAIDEN / 雷電)
西家:鈴木たろう赤坂ドリブンズ
北家:滝沢和典KONAMI麻雀格闘倶楽部

この試合には、もう一つの見どころがあった。
最多勝タイトル争いである。

風林火山・永井と同数の13勝。それでも登板数の少なさで、トップに立っているのは滝沢だ。

しかも、その試合数はわずか27試合。トップ率は驚異の48%超えと、まさに常軌を逸した勝ち星である。

そして、その背中を追うのが12勝の


新規参入チームEARTH JETS、一馬。

ただ、一馬には今日、勝ちたい理由がもう一つ存在していた。

昨日、誕生日を迎えた川村監督から、試合前にこう声をかけられていたのだという。

「今日トップを取って、花を添えてほしい。」と。

「最多勝争い」
それは、監督への一日遅れの誕生日プレゼントでもあったのだ。

東2局

その言葉を胸に、先制リーチを掛けていた黒沢から8,000点の出アガリを決めると

更に南2局では、たろうとのせめぎ合いを制して2,000・4,000のツモアガリとする。

そうして、最後は自らのひと吹きで空気を一掃し

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