我に七難八苦を与えたまえ〜
不撓不屈、勝又健志の逆転劇
文・千嶋辰治【金曜担当ライター】2026年4月10日
「山陰の麒麟児」の異名を取る戦国武将、山中鹿之介。
戦国時代に主君の尼子家再興のために奔走した山中の人生は苦難の連続。
しかし、彼はそれらの苦難に腐ることなく戦い続けた。
「願わくば、我に七難八苦を与えたまえ」
自らの悲運を呪うことなく、三日月に向かって祈ったこの言葉は有名かと思う。
「勝負は時の運」
などと言うが、その言葉どおり勝負づけが時の運ならば、打ち手にできることは自らの思いや志を曲げることなく戦い続けることしかないのかもしれない。
そんなことを感じた一戦だった。
第2試合
東家:滝沢和典(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
南家:勝又健志(EX風林火山)
西家:醍醐大(セガサミーフェニックス)
北家:園田賢(赤坂ドリブンズ)
そのスタイルから大崩れが想像しにくい勝又健志だが、今シーズンは24試合に出場してトップ1回という苦戦を強いられた。
レギュラーシーズンの収支▲398.2。
苦しい流れを払拭できないまま、セミファイナル初戦も4着を喫した勝又。
ポストシーズン2度目の登場も、再び苦しい立ち上がりで暗雲が垂れ込める。
東1局。ドラは
。
勝又、自風の
がトイツの手で早くもイーシャンテンとなったが、なんとこれが1巡目。
親の滝沢から早々に
が打ち出されるも、勝又はこれをスルー。
確かに、この巡目で2,000か2,600の手にして蓋をするのはもったいない。
ゆったりと構えた勝又だったが、そこへ足の速い仕掛けが飛んでくる。
園田がこの手格好から
を一鳴き。
自風の北バック、さらにはタンヤオにも渡れる二段構え。
ドラ赤2を擁して破壊力も十分だ。
事は園田の目論見どおりに進む。
醍醐が
を手なりで離して園田がポン、さらに首尾よく
に
がくっついて、
電光石火の満貫テンパイ。
さらに追い風だったのが、テンパイ直前に醍醐が
を切っている点。
園田目線からはもちろん
引きの前なので仕掛ける(アガる)ことができないわけだが、他家目線では「鳴かなかった」と見るのが当然。
園田の河には
が切られており、
この
は止まらなかった。
勝又、園田への満貫放銃。
レギュラーシーズンで幾度となく観た不運な掴み方。
舞台が変わっても、忌まわしき流れはそのままなのか。
局は進み、迎えた南2局。
勝又は18,700持ちの3番手だ。
ピンズの形が良い配牌をもらった。
3巡目には二度受けの形ながらピンズがさらに良形に。
先手を取りたいところだったが…。
下家の醍醐がさらに早い。















