麻雀最強戦2019
男子プレミアトーナメント
「手役の魔力」【A卓】
松ヶ瀬の押し切り!
井出の技あり!
勝者が魅せた「魔力」
【A卓】担当記者:真中彰司2019年5月26日(日)
5月とは思えない暑さが続く中、最強戦でも熱い戦いが繰り広げられていた。
今月から女子に引き続き、男子のプレミアトーナメントがスタート。
前回の予選では内川幸太郎プロが見事な勝ち上がりを決めた。
今回は「手役の魔力」A卓の観戦記をお届けする。
A卓の出場選手は以下の4人。
MリーグやRTDリーグでもお馴染みのヒットマン、松本吉弘。
続いて最強戦予選は通算6度目の出場となる傾奇者、井出康平。
そして2度目の出場となる3代目天鳳位、山田独歩。
最後に去年のプレミアトーナメント決勝で惜しくも敗れた麻雀番長、松ヶ瀬隆弥。
この松本と松ヶ瀬の並びが実に厳つい…
組同士の権力抗争が始まりそうな雰囲気だが、あくまで勝負は麻雀である。
まずは東1局、松ヶ瀬が待ちで平和のみをテンパイ。
を引けば3色で高打点になるが、肝心のは既に4枚切れ。
打ち出すのがドラということもあり、ダマテンを選択。
無謀なリーチには行かず、そのままツモアガリ。
いきなり大きなリスクを負う必要は無いとの判断か。
2着残りを意識した、慎重な立ち上がりとなった。
程なく独歩から討ち取って1300点のアガリ。
「失点を最小限に」とインタビューで語っていたが、相手の大物手を未然に防ぐ意味でのヤミテンだったか。
激しいぶつかり合いが予想されたA卓だったが、東場は意外にも小場の展開となった。
東3局、解説を驚かせたのは松本だった。
この配牌から切り。
更に続けて切り。
やがマジョリティと思われる配牌だが、一気通貫を意識してペンの出アガリ率を重視する選択を取った。
策略を企てるヒットマンの目が、ギラギラと光っている。
しかし何かを察知したか、9巡目にをチー。
面前を捨てて、この手を躱し手に使うことにしたのだ。
この判断がファインプレーだった。
実は井出が一盃口ドラドラのイーシャンテン。
更に独歩もタンヤオ三色のイーシャンテンだったのだ。