親の萬子仕掛けの三フーロに、無筋の萬子を引いてきたとなっては小林も一旦回らざるを得ない。とはいえイーシャンテンは維持。
ここで多井がカン
テンパイを果たす。
一枚切れの東を保留していた園田もドラを引いて更なる勝負手に。ここは
を切って目一杯に構えた。
多井と園田の二人の対決かと思われたが、ここに参戦したのが魚谷。門前で丁寧に進めてマンズの三面張テンパイに。リーチだ！
宣言牌の
をチーした小林、多井の切った
をチーした園田ともにテンパイが入る。四人テンパイのまさに大乱闘。勝ったのは……
をツモった魚谷！！しかも裏３！！
この跳満のアガリで一気に点棒状況が平たくなる。
ドラ１同士の、まさにしのぎを削る半荘はついに終盤を迎える。
【南３局】
熾烈を極める半荘。ボーダー争い注目の園田が南場の親番を迎える。
この局の結果がセミファイナル進出のボーダーライン争いに大きな意味を持つことになるだろう。
しかしこの局先手を取ったのは魚谷。
９巡目、カン八待ちのリーチのみ。
打点上昇、良形変化の手替わりが少ないため、当然のリーチと言ったところだろうか。
他家にも即反撃できる手が入っておらず、それぞれ魚谷のリーチに回る。
そんな中でも反撃の糸口を逃さないのが園田だ。
先制リーチに形を維持しつつ、１５巡目。今通った
を安易に切り出さず、打
とすることで……
このチー！打
でイーシャンテンにこぎつけると……
多井から出た
もチーして見事テンパイ！
これで二人テンパイ。小林との点差を３０００点縮める事に成功した。
【南３局１本場】
この局の先手を取ったのは親番の園田。
をポン。５８００～１２０００の見えるホンイツ仕掛け。園田の仕掛けとはいえ、親番とあっては他家にもプレッシャーがかかる。
８巡目、西家の小林は
をツモってくると……
の先切り。主に園田に対するケアだろう。を絞る選択だ。
９巡目、北家の多井、
をツモって……
切り。こちらも生牌のを絞って手を進める。
小林の絞ったは魚谷の、
多井の絞ったは園田の鳴きたい牌だった。
それぞれの思惑が交錯しながら手番が進んで行く。
このやが出ない展開になれば流局もあり得るかと思われた矢先、場が動く。
１０巡目、多井。
受け入れが大きく広がる
ツモ。こうなるとを切るしかない。
そしてこのを園田がすかさずポン。イーシャンテンだ。
この鳴きの結果、魚谷も嬉しい嬉しい
ツモ。なんとこれでツモり四暗刻のイーシャンテン。しかし浮いているのは園田に危険な生牌の
。
悩む魚谷。
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