4巡目にしてこの手格好となっていた。
藤崎は、手なりで絵合わせをする際のハードルが非常に高い選手だ。
だから、藤崎が役牌から切り出して「普通に」手をすすめているのは、ある意味「異常事態」とも言えるだろう。
序盤にして、ぶつかりそうな香りが漂うこの局。
次巡、内川は、
を引いて打
。を雀頭にした一気通貫が本線だ。
次の手番茅森、
裏目の
が河に並ぶ。メンツ手だけを見るのなら打
のところで打
や打
とする手もあっただろう。しかし、リャンメンが少ないこの手で、チートイツも見るという意図の打は決して悪くない選択に思える。
筆者は、メンツ手と両天秤にかけた際に
あたりがチートイツで待ちにくいうえ、持ち替えづらい手格好なので、打としてメンツ手一本に絞るが、皆様の選択はどうだろうか。
少し物悲しい表情の茅森。
次の内川のツモ番、
を引き入れる。一気通貫はもう目の前だ。だが、
やを引いてのタンピン変化も内川は視野に入れていたのではないだろうか。特に
は逃せない。
だから、
次に持ってきたもツモ切り。リーチのみにならないように、中打点以上を見据えた手構えだ。
一方茅森は、
を引いて打。イーシャンテンとなっていた。
藤崎は、
足踏みが続いていた。イーシャンテンからなかなか進まない。
内川は次の手番で、
を手中に。こちらはドラというだけでなく、678タンピン三色の可能性も秘めた牌だ。
もちろん現状、一気通貫のイーシャンテンでもある。
内川、茅森、藤崎の三者がイーシャンテン。最初にテンパイにたどり着いたのは、
茅森だ！をアンコにしての
と
のシャンポンリーチだ！裏目となったやが、出アガリへの罠となっている！がスジになっているのもまた味がある。
次のツモでも藤崎はテンパイせず。
内川は、
リーチか！？は現物になっている。
少しの間ののちに、内川が選んだのは、
なんとテンパイ外し！現物のを河に置いた！
理由としては、まず
が4枚見えというのが挙げられる。その中でも端に近いが3枚見えていることから、が他家に使われているならば、待ちはめくり合いをするには心もとないと言えよう。
点数状況も要考慮事項だ。今ラス目茅森のリーチに一発でドラのを打ち上げたら、内川は4着になってしまう可能性が高い。南3局を迎えるにあたって、その位置では厳しい。
そして、もう一つ。
このようににくっつけての押し返しがまだ残っているからだ！！
茅森のリーチがかかった時点でとがワンチャンスであることから、内川はテンパイしたときには
を勝負する算段だったに違いない。
茅森のアガリ牌、を組み込んで内川は果敢に斬り込んでいった。
実際のところ、は内川が切る前に対面の藤崎が押して通していた(村上が鳴いたため画像には映っておりません)。
その藤崎も内川より一歩前に、
待ちのリーチに踏み切っていたのだった。
さぁ、息詰まる三者のめくり合いだ。
次に回ってくるのは茅森のツモ番。
だ。どこからも声はかからない。
茅森はこの表情。
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