マンガン一つくらいでは
守りゾーンには程遠い
だいぶ前のことですが、漫画家の片山まさゆきさんと、対局企画をやっている時に、聞いたことがあります。
「どれくらいリードすれば、守りに入ります?」
「もう守りゾーンは無くなったね」
と即答しました。
これが片山さんの「ノーマーク爆牌党」の名言。
「リードは守るものではなく、広げるものだ」
に繋がってるのだと思います。
特にフリー雀荘では、東場でマンガンをアガったくらいでは、守ってればトップになる、なんてことはまったくありません。
降りてても、すぐ2着になるのはよく経験します。
ワキでハネマンが移動。
ワキでマンガンツモ。
ノーテンの後、ワキで5200。
南入のころには、トップ目じゃなくなってたりします。
放銃はしてませんが2着です。
「こんなハズでは」
と前に出たら、運悪くラス転落とかね。
特にフリー麻雀では、赤牌のご祝儀のウェイトが大きいので、
上位を確保したのにチップ負けしてる。
という状況もあります。
先日、西原理恵子さん、末井昭さん、新潮社の中瀬ゆかりさんといっしょに、YouTube用の「麻雀たぬサロン」というビデオを作りました。
半チャン5回やって、私はトップ無しだったんですが、棒テン即リー、チップのおかげで逆に浮いてました。
自慢にはなりませんけど。
棒テン即リー。
見切り発車のホンイツ。
東場で守りは無用。
くらいのつもりで、ちょうどいいと思います。
そうだ、第一期最強戦優勝の片山まさゆきさんを送りこんだ、雀鬼会の桜井章一会長の言葉を紹介しましょう。
「マンガンアガったら、ザンク返すくらいのつもりで打て」
このバランスの良さが、さらなる加点チャンスを増やすんですね。
「2着目の親をタンピンの2000点で流した」
自分のマンガンのチャンスも流してるかもしれません。
東場は構想壮大
南場はややセコ目で
1局の序盤と中盤では戦い方が違いますが、同じように東場と南場も違います。
さらにリーグ戦やタイトル戦なども、予選などの最初のほうと、決勝戦では戦い方が違います。
リーグ戦は私は経験がありませんが、おそらく全体的に見れば、似たような入れ子構造(ネストやフラクタル)だと思います。
1局の序盤は、もしピンフ形の配牌なら、リーチツモと、ドラ、裏ドラ、赤期待でハネツモを目指しましょう。
ペンチャン、トイツ落としが間に合うようなら破壊力抜群です。
結果1300-2600で上等。
終盤になっても間に合いそうになければ、形テンも止む無し。
序盤のリーチはツモが増える傾向がありますが、終盤は期待できないので、通称セコテンです。
特に東場の1局の中盤までなら、ワキが何人仕掛けても、仕掛け返さずに、リーチを目指しましょう。
アガり確率は多少落ちますが、トータル期待値は高いと思います。
1局の終盤がセコくなるのと同様、オーラスに近づくにつれて、順位争いへの影響が大きいので、見た目はセコくなりがちです。
私は、一般の雀荘に東風戦を最初に持ち込んだ一人だと思うんですが、そのスリルとセコさにハマりました。
まだ赤牌が無い時代なので、東南戦の東1局にマンガンをアガるより、東風戦の開局一番のほうが、トップへの影響力が大きいです。
名前は東風戦ですが、実質は東場無しの南風戦なんですね。
南入でたまたま持ち点が同じだと。
子で5200を引くと、親と7800の点差。
ワキと6500点差になります。
ついでにワキとトップは1300点差ですね。
この競輪のような並び(点差)が、複数の対人ゲームの面白さの一つだと感じました。
次局の相手の仕掛けの思惑を推理するのも重要です。
私が今も麻雀卓の点差ボタンを使う習慣が無いのは、この時の習慣のため。
当時は