3月11日。
あらゆるものを背負って戦い
勝利をもぎ取った。
その男の名は“佐々木寿人”
文・ゆうせー【木曜担当ライター】2021年3月11日
1試合目
東家 佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘倶楽部)
東日本大震災から10年。黙祷を捧げる選手達。
4チームの2020レギュラーシーズン最終日。第一試合。
東1局、
険しい表情の瀬戸熊。
最後の手番。さえ切れたならテンパイ。
だが、アンカン付きのリーチに打てば致命傷だ。
行くか、引くか。二択の重圧が瀬戸熊を苦しめる。
一人テンパイでの流局。
東2局1本場も、
リーチを受け、迂回する瀬戸熊。
だが、
テンパイで一転して勝負に出る。現物は少ない。自身は親番。
リーチは掛けないで、辛抱のトリダマ。
流局時には3人の手牌が前に倒された。
繋いだ親番。
開かれた手牌の中央に、そびえたつ2枚の。
ポンだ。
早くもイーシャンテンに。
を手出し、そしてをツモ切り。河に並ぶ中張牌が、他家に危険を告げる。
園田は足払いが主眼のダマテン。
勝又は待ちの良さを武器にリーチ。
子方二人が瀬戸熊の前に立ちはだかる。
瀬戸熊は、