そう、リーチをしない要素も多分に転がっているのだ。
そしてそれなりの説得力を帯びているものが多い。実際そうだ。
しかし、NAGAは以下のように考える。
・まだ東場でトップ目とはいえ大きな加点チャンス
・通っていない牌の種類がまだまだ多く、宣言牌の危険度もそれほど高くない
・自分が良形聴牌で勝率も十分
いくらトップ目とはいえ加点チャンスに変わりはないし、そもそもまだ東場である以上これから何が起こるか分からない。
そして、平和ドラ1は超大物手だ。降りるには相当な理由が必要だ。
点棒状況に惑わされず、自分の手だけを見て、村上プロぐらいのデカい声で「リーチ」と攻めるのがNAGA流だ。
それでは2問目にいってみよう
Q2.リーチする? しない?
相手はラス目の親リーチ、そして今度は南3局。
ツモ ドラ追い掛けリーチして振り込んだらラス争いどころがラスまで見えてしまう…
何より、は現物なのでダマテンにすれば他家からロンできるかもしれないし、
切って聴牌維持してうっかりのツモアガリを目指す作戦もある…
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ここでNAGAが出した答えは…
A2.ギリギリリーチ!
かなりボーダーラインではあるが、リーチ推奨とのこと。多くの方にとって違和感ある選択ではないだろうか?
ラスが痛いルールであろうと、自分は平和ドラ1の超大物手の聴牌。
アガれればトップまで見えるし、振り込んだ場合に12000じゃなくて2000、3900で済むかもしれない。
そもそも、相手が両面以上のリーチとも限らない。
これぐらい押し返しにくい場面でも、「自分がピンフドラ1の聴牌だから」という理由一つで
リーチできるくらい、ピンフドラ1は強いということを覚えておこう。
当たり前だが、麻雀は加点しないと勝てない。
巧みに他家に鳴かせたり、読みを駆使してギリギリの牌を通しきる技術…ももちろん大事だが、それらの技術よりも遥かに大事なのが「加点チャンスを逃さない」こと。
良形×高打点の聴牌が入ったら、例え相手が親であろうと、ラス目であろうと、南3局であろうと、ところ構わず勝負を仕掛けていくのがNAGA流だ。
ラスのペナルティが最大ともいえる天鳳のルールでも、NAGAは聴牌からはこれぐらい攻めることを考えると、他のルールでも転用できる戦術としても一考の余地があるのではないだろうか?
こともNAGAのように、勝率の高い勝負はどんどん仕掛けてトップをもぎ取っていこう。
まとめ
・平和ドラ1の聴牌は基本的に降りたら大損!どんどん攻めていこう!
・良形×高打点(3900~)の聴牌を崩す、ダマにするには相当な要素が必要。
リーチ以外を選択する時は「本当にリーチしないほどなのかな?」と一旦考えるようにしよう!
特に麻雀を打っていると、例えば上記のシーンなどで直感的に「怖い」と思ってしまい、
判断を誤ってしまうケースも多くあるだろう。人間である以上仕方がない。
勝つためには「感情」ではなく「損得」で判断を下せる能力を磨くことが必須だ。
「感情」に負けず「損得」の感覚を磨くうえで、最強のツールが麻雀AI「NAGA」なのではないか? と私は心の底から思うのである。
というわけで、第一回は以上だ。
多喜田の地球代表への遥かなる旅路は、まだ始まったばかりである…
最高位戦日本プロ麻雀協会3年目。現在C1リーグ所属。慶應義塾大学卒業後、IT企業でコンサルタントとして働きつつ、月150本ほど天鳳を打つ日々を送る。(天鳳名:たま子)
好きな麻雀プロは浅井裕介。
Twitter:@maid_LD