【 #神域リーグ 第3節観戦記】第八試合 ルイス・キャミーvs鴨神にゅうvs咲乃もこvs渋谷ハジメ【文・東川亮】

第八試合 ルイス・キャミーvs鴨神にゅうvs咲乃もこvs渋谷ハジメ

楽しくも鋭い麻雀で
連勝を決めた渋谷ハジメ

【文・東川亮】

東家:ルイス・キャミー(チームアトラス) YouTube:ルイス・キャミー
南家:鴨神にゅう(チームゼウス) YouTube:鴨神にゅう 麻雀チャンネル
西家:咲乃もこ(チームアキレス) YouTube:咲乃もこ【SakinoMoco】
北家:渋谷ハジメ(チームヘラクレス) YouTube:渋谷ハジメのはじめ支部

今回の対局メンバーは、Aランクで雀魂の最高段位「魂天」である鴨神にゅう咲乃もこ
天鳳位・齋藤豪プロに師事しているルイス・キャミー、Cランクながら初戦をトップで飾った渋谷ハジメ。

神域リーグは選手がランク分けされていて、ランクが低い選手ほど出場機会が多いわけなのですが、それだけに彼らの活躍がカギを握ります。

【東3局 渋谷ハジメ、神回避からの強烈カウンター】

この局はトップ目の鴨神から5巡目にピンフドラドラ、満貫確定のリーチが入ります。

直後の渋谷。ドラドラ赤でかなりまとまったいい手です。それだけに、リーチと言われたのが辛い。しかも、待ちの【3マン】【6マン】がガッツリ捕まっています。

1枚切れ【北】の後に無スジ【1ソウ】をプッシュ、【5ソウ】を引いて1シャンテンになりますが、それでも【3マン】は切らず、中スジになった【4ソウ】切り。これが打てれば、あと2巡はしのげます。

ぷらぷら浮いていた【3マン】を重ねて、しのぐどころか、押し返しルートが開通。

さらに【3マン】を引いて暗刻にし、【7マン】をチーして、鴨神のロン牌を使い切ってテンパイまでたどり着きました。しかもこの時点で、鴨神との待ち牌枚数は3対4と渋谷が有利。

渋谷が【3ソウ】ツモで、鴨神のリーチをかわすどころか、逆に大物手をお見舞いしました。
実況の松嶋桃、解説の土田浩翔「天才、奇跡」と称したこの一局、当の本人は「わかんねぇ〜! 助けて〜!」と言いながら打っていました。まあ、得てして天才っていうのはそういうものなのかもしれませんね。

【南1局 ロン牌コレクター・鴨神にゅう】

麻雀打ちには、思わず「一回パス!」と言いたくなる瞬間があります。このときの鴨神が、まさにそうでしょう。2フーロの咲乃、ホンイツ濃厚の渋谷、親リーチのルイスに囲まれ、手の内は安パイゼロ。そもそもトイツ暗刻ばかりで切れる牌の種類そのものが全然ありません。

さすがの魂天鴨神もこれには困った。どうにかして正着ルートをひねり出したいところですが、神域リーグには打牌の時間制限があります。【2ソウ】に手をかけようとした瞬間、時間切れで【6ピン】が飛んでいってしまいました。これを渋谷がロン、【中】ホンイツの3900。

ちなみにこのとき、鴨神の手牌は半分から右が全部誰かのロン牌でした。それでも、一番高い親リーチのロン牌を選ぼうとしなかったところは、やはりAランクといったところでしょうか。

鴨神「まあ、いいでしょう」(よくない)

【南3局 リャンペーコーはうれしい】

渋谷が4巡目にチートイツの1シャンテン。【5ソウ】を切ったのは、後の【8ソウ】でのアガリやすさを狙ってのことだと思われます。

しかし、【2マン】引きで事情が変わります。レア役、リャンペーコーに手が変化。しかもテンパイしたときは確定形。イーペーコーが好きな役だという渋谷、2倍おいしいリャンペーコーにテンション爆上がりです。

【2マン】を引いてテンパイ。マンズやソーズの引きで多メンチャン変化、さらにはチャンタジュンチャンへのパワーアップもありますが、ここは思い切って【8ソウ】単騎待ちでリーチ!

咲乃、ルイスの追撃リーチを振り切って、咲乃から8000の出アガリ。オーラス親番の渋谷は、これでトップをほぼ確定させたと言っていいでしょう。

それにしても、リャンペーコーって難易度の割に3翻は低すぎじゃないですかね?

イーペーコーの1翻+1翻で2翻パワー、チートイツの2翻が加わり満貫パワーだ!」

じゃダメですかね。ダメですか。

【南4局1本場 一矢報いたルイス・キャミー】

この試合のルイスは、師匠とは関係ないのですが、ベコベコでした。南4局1本場の段階でアガリゼロの放銃3回、持ち点わずか800点。しかし、大怪盗ともあろうお方が奪われっぱなしで終わるわけにはいきません。
8巡目、タンヤオテンパイを外す【8マン】切り。三色と一気通貫の両天秤で、満貫直撃・ハネ満ツモでの着順アップを狙います。

【赤5ピン】引きでタンヤオピンフ赤のテンパイ。リーチしてツモり、一発か裏が絡めばハネ満ですが、テンパイは取るもリーチはかけず。ドラが【8ピン】なだけに、ピンフ赤よりも三色ドラのほうが偉い。

ルイスの思いが通じた、渾身の【8ピン】引き。ここまでくればもう、【赤5ピン】をたたき切ってリーチ!

ハイテイでツモり、裏を乗せての倍満は、おそらく唯一の逆転ルートでした。もしかしたら、先に【7ピン】を引いていても、【赤5ピン】を切ってフリテン【5ピン】【8ピン】リーチをしていたかもしれませんね。

試合は渋谷が勝利して、無傷の連勝を達成。鴨神、ルイスと続き、咲乃は悔しい4着となりました。しかし実力者だけに、きっとここから巻き返してくれるでしょう。

【神域リーグならではの面白さ】

  • この記事が気に入ったら
    フォローをお願いいたします!
    最新の麻雀・Mリーグ情報をお届けします!

  • \近代麻雀新刊&おすすめ/