駆ける東城りお
追う伊達朱里紗
2022年を締めくくる戦いは
後半戦開始を告げる
狼煙となる
文・後藤哲冶【金曜担当ライター】2022年12月23日
12月23日 第2試合
東家 鈴木たろう(赤阪ドリブンズ)
南家 勝又健志 (EX風林火山)
西家 東城りお (セガサミーフェニックス)
北家 伊達朱里紗(KONAMI麻雀格闘俱楽部)
Mリーグ年内最終戦となった今日の第2試合。
同時にこの試合はレギュラーシーズンの折り返し、ちょうど後半戦開始の1戦目という2つの節目が重なった。
とはいえ、レギュラーシーズンの1試合であることには変わりないし、この試合の結果如何で何かが劇的に変わるわけでもないのだが。
少しでも気持ちの良い状態で年を終えたいと思うのは、皆同じなのではないだろうか。
東1局、開局の狼煙は伊達から。
三色とはならずとも引きはピンズの三面張が残る絶好のテンパイ。
迷わずリーチを敢行。
これをリャンメンテンパイへと変わってリーチへ向かった勝又の宣言牌を捉える。
裏も2枚乗せて8000点の先制パンチ。
東2局も激しいぶつかりあいへ。
まずは東城。リャンカンが先に埋まっての待ちリーチは満貫からだ。
追い付いたのは伊達。
イーペーコーを完成させてこちらも満貫のテンパイ。
トップ目からでも迷わない。力強くリーチ宣言。
最後尾から親番の勝又が追い付いた。
親でドラ1のリャンメンテンパイであれば追いかける理由には十分。
この激しい叩きあいを制したのは―
東城だった。
2000、4000にリーチ棒2本おまけがついてこれで東城がトップ目へ。
そして東3局。
親番を迎えた東城に凄まじい手牌が入る。
7巡目にしてメンタンピン高目三色赤赤。
まさにメリークリスマス! (?)
「安目か~」なんて東城は思わないだろうか。
安目のであっても6000オールは大きすぎる加点。これで一気に点数は5万点を超えた。
続く東3局1本場、この局は勝又の技が光る。
6巡目に伊達からのリーチが入り、それに対し親番の東城が押している。
このままいけば、仕掛けが入っていないのでハイテイのツモ番はリーチ者の伊達だ。
やも通っている牌だったが、勝又が選んだのは。
そしてこれに声がかかる。たろうのポン。
実はこの直前、リーチ者の伊達から切られたに、たろうの手が止まっていた。
当時は、ポンしてハイテイをずらしても、ツモ番自体はリーチ者の伊達に行くこともあって、たろうはこれをスルー。
しかし勝又から出るは話が別。これはリーチ者伊達のハイテイを消すと同時に、ツモ番も1回分潰すことができる。
こうした両者の思惑があって、たろうのポンへと至った。