河野直也が選ぶ『Mリーガー究極の決断』〜もう一度あの景色を見る為に〜園田賢編

自分で引くんかい!!

【8ピン】の危険度が変わることはないが、切る理由ができてはいる。
鳴けば2900でハイテイも高宮。
鳴かずにテンパイの場合、打点も5800、ハイテイツモなら4000オール。
リスクに対し、リターンがあるではないか。
と、理由を探すことは出来るが、実際とんでもなく難しいと思う。
そもそもが【8ピン】は危ないし、【1ピン】【4ピン】が6枚見えでアガる未来も薄い。
さらに言えば【8ピン】を通した後に最後の手番で通ってない牌を引くことのが【4ピン】2枚をツモるより多いんだから。

苦しい。

でも未来を選ぶのは自分自身なんだ。

意を決して打ち出したのは

【8ピン】だ!

通った!

しかし、決着の瞬間はすぐ訪れた。

高宮が【5ピン】を力強くツモりあげ、1000.2000のツモアガリ。

この時の表情は何を思っていたのか‥

【5ピン】先に逃しておいたのに‥
はたまた、鳴いていれば堀が放銃だったのに‥なのか。

だが、この半荘ここからトップになったのは園田だった。
残り3局で、3000.6000、3900、8000をアガリ、ドリブンズに一筋の光を差した。

筆者がなぜこの局を書いたかお分かりいただけただろうか?

【5ピン】を先に逃がしていたから放銃にならなかったし、【2マン】をチーしてたら堀が多井に放銃となってトップとの点差が変わっていたかもしれない。

『やれることは全部やる』

その言葉通りの麻雀で、トップをもぎ取ったのだ。

初年度チャンピオンチームの赤坂ドリブンズ
あの日チャンピオンとして見た景色をまた見に行く為に‥
残り26試合。
全身全霊で戦って行くだろう。

  • この記事が気に入ったら
    フォローをお願いいたします!
    最新の麻雀・Mリーグ情報をお届けします!

  • \近代麻雀 新刊情報/