【 #神域リーグ2024 第26試合観戦記】諦めてたまるか……!終わってたまるか――! #鈴木勝 が最後まで手を伸ばし続けた先【文 #後藤哲冶 】

渋谷が更に2600オールをツモって加点。これで点棒は5万点台へ。

ここの選択が良かった。ホンイツトイトイかの選択だが、ホンイツを選択した場合、【2マン】ポンの時に打点が3900になってしまう。
トイトイにしておけば、どこの副露から入ったとしても、【白】で2600オールのルートが残るのが大きい。

東2局4本場

勝がこの【6マン】をチーしてテンパイを取った。
【6マン】が既に3枚目で、巡目も中盤。ピンズが場に高いことも相まって、ここはチーでの2000点を選択。
4本場なのでこれでも3200のテンパイだ。

「一旦ください……!」

トップをひた走る渋谷のリーチ宣言牌を捉え、アガリを奪取。
これで単独の3着目に一旦浮上。

東4局

親番を迎えた朝陽も、このまま黙ってはいない。
【白】を鳴いてドラ3の勝負手、当然のように鳴いていく。

これを、トップを走る渋谷から捉えた。
12000のアガリで、朝陽も浮上。

南1局

朝陽のアガリで、勝が再び4着になってしまっていた。
南場に入って、最初にやってくる自身の親番。
ここを落としてしまったら……トップは、かなり厳しいものとなる。

「安すぎるよ……!」

勝が、朝陽から切られた役牌【南】をスルー。
【南】をポンした方がアガリがあるのは百も承知。だが、連荘すれば次も良い手が入るとは限らない。
できる限り、この手を高くフィニッシュさせたい。

【4ソウ】を切って、チートイツイーシャンテンは拒否。
チートイツは、イーシャンテンからテンパイまでが遠いことで知られる手役。
ここでチートイツに舵を切ったが最後、テンパイが入らないこともあり得る。

【7ピン】を引き入れてイーシャンテン……!
チートイツとの天秤にかけて、【8ピン】を切っていたら受け入れられなかった牌だ。
一歩ずつ、進んでいく。

終盤に、渋谷から出た【3ピン】をポン。
もう時間的猶予はない。
1枚の【南】を頼りに、【南】バックのテンパイを入れた。

終盤になっていくにつれ、全員がテンパイをとってくる。
まずは緑仙。【1ソウ】をチーして、【7ピン】なら三色でアガれるテンパイ。

広いイーシャンテンだった朝陽も、もう巡目が残り少ないと判断して勝から出た【4ピン】をポン。
形式聴牌へとこぎつける。

そうして手牌にやってきたのが、なんと緑仙の当たり牌、【7ピン】……これは万事休すか。

が、緑仙からロンの声はかからない。いや、かけられない。
勝が切った【7ピン】は、【4ピン】がポンされた直後。
【4ピン】も当たることのできるこの形では、緑仙はこの1巡に限り、【7ピン】にロンの声はかけられないルール。

公式配信でも一度実況の天開が悲鳴を上げるも、解説の綱川プロが「天開さん同巡(フリテン)!」と声を張り上げる。
ギリギリの所で、勝の命は繋がった。

【南】どこ……!」

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