下石戟が逆転トップ!まっすぐな一打が切り開いた勝利【Mリーグ2026-27 観戦記 10/23 第1試合(麻雀2ch)】担当記者 香川さにい

下石戟が逆転トップ!

まっすぐな一打が切り開いた勝利

文・香川さにい【金曜担当ライター】2026年10月23日

第1試合

東家:下石戟(BEAST X)
南家:本田朋広(TEAM RAIDEN / 雷電)
西家:竹内元太(セガサミーフェニックス)
北家:瑞原明奈(U-NEXT Pirates)

実況:古橋崇志 解説:忍田幸夫

瑞原が絶好調!2度のハネ満で首位を快走

東1局。開局早々、北家・瑞原にチャンスが舞い込む。配牌の時点でピンフドラ1の1向聴という好配牌。そこに【赤5マン】を引き入れ、リーチをかければ満貫確定の勝負手となった。

次巡、瑞原はまたしても【5マン】を引き寄せる。【1ソウ】のトイツ落としを選択し、タンヤオへの変化に期待がふくらむ。ツモが利き、次々と打点上昇のタネを引き寄せる瑞原。調子は絶好のようだ。

そして、【6ソウ】を引き入れてテンパイにたどり着く。ここまでのツモを踏まえれば、あっさりと高目を引き当てても不思議ではない。しかし、この【6ソウ】は山に残り1枚だったのだ。ツモの勢いそのままに、瑞原は威風堂々と先制リーチを敢行。【2ソウ】【5ソウ】待ちは、山に6枚も残っている。申し分のない勝負手となっただけに、ぜひともアガリをものにしたい。

16巡目、ドラの【2ピン】単騎で追っかけリーチをかけていた元太が、【赤5ソウ】をつかんで放銃。リーチタンヤオピンフ赤3のハネ満の直撃となった。唯一ハネ満となる【赤5ソウ】を捉え、この手を最高打点に仕上げた瑞原。初トップに向けて、絶好の滑り出しとなった。

東2局1本場。ダブ【東】をポンしている親の本田が、【1ソウ】をチーして1向聴に。【1ピン】に【2ピン】か【3ピン】がくっつけば、高目三色となり満貫まで狙える本田らしい仕掛けだ。

しかし、中盤までテンパイにたどり着けなかった本田は、受け入れが最大限となるよう手を進めていた。そして、下石から【4マン】が切り出される。本田は少考をはさみ、これをチーしてテンパイ。【4ピン】を切り出し、ペン【3マン】に構えた。この形からの食い伸ばしは予想しづらい上に、チー出しが【4ピン】であることからも待ちがピンズに見えやすい。【3マン】待ちは盲点になりやすく、巧みな仕掛けに映った。しかし、この【3マン】をめぐって3者が激しくぶつかり合うこととなる。

最初に追いついたのは下石だった。【7マン】を暗刻にして【3マン】【6マン】待ちの先制リーチを仕掛けていく。ドラの【5ソウ】が雀頭で、ツモれば満貫の勝負手だ。下石は【6マン】でもアガれる分、ここは引き負けるわけにはいかない。

しかし、2人の争いに瑞原も割って入る。西を暗刻にしてテンパイ。待ちは下石と同じ【3マン】【6マン】だ。本田は【6マン】ではアガれないものの、3者が【3マン】をめぐって争うという珍しい展開に。しかも、【3マン】【6マン】は山に5枚。終盤であることを考えると、いつ決着がついてもおかしくない。

各者なかなかアガることができないまま、ついに瑞原へハイテイの手番が回ってくる。この時点で【3マン】【6マン】は、残り4枚。アガリの確率は4/13(約31%)だ。東発の絶好調ぶりから、瑞原がこれを引けないはずもなく、見事に【6マン】をツモアガる!裏ドラもしっかりと乗せ、リーチツモハイテイ【西】赤1裏1で2度目のハネ満のアガリを決めた。これでリードはさらに広がり、瑞原が優勢のまま試合が進むかと思われた——。

下石が瑞原を討ち取る!読みを狂わせた勝負の一打

トップを独走する瑞原を他3者が追いかける展開で迎えた東4局。下石が試合の行方を大きく左右する一打を見せた。それがこの場面だ。打牌候補となるのは、【7ピン】と【8ソウ】だろう。しかし、【7ピン】はドラである。一方、【8ソウ】はすでに1枚場に見えており、暗刻になる可能性は低い。場況のいい【2マン】を暗刻や明刻にできたとしても、【6ピン】を切れば愚形ながらもドラを使い切ることができる。そう考えれば、【8ソウ】に手をかける選択もあり得る。

しかし、下石が切り出したのは【7ピン】であった。目先のドラにとらわれず、リーチを目指した一打。まっすぐに手牌を進めるその姿勢が、実に格好いい。

そして、嬉しい【7ソウ】を引き入れ、カンチャンが埋まった下石。狙い通りリーチをかけ、きれいな手順で【5ピン】【8ピン】待ちのテンパイにたどり着いた。このリーチがトップ目の瑞原を窮地に追い込む。

ここで注目したいのが、この場面だ。前巡、瑞原は下石の【4ピン】先切りを見て【2ピン】を通している。同じ理屈でいけば、まさか【7ピン】を先切りして【5ピン】【8ピン】待ちに固定するケースは考えにくい。この読みを信じた瑞原は、【赤5ピン】を勝負。【3マン】【9マン】のシャンポン待ちで追っかけリーチを選択した。

しかし、その読みが裏目となる。下石は、【7ピン】先切りを選択していたのだ。瑞原は痛恨の放銃を喫する。しかも、悲運にも裏ドラが3枚乗り、下石の手はリーチタンヤオドラ1赤1裏3のハネ満に大化けした。依然としてトップ目の瑞原だが、2着目との差はわずか7000点にまで縮まってしまった。

 

下石、最後はけがの功名?!放銃もトップ逃げ切り!

ハネ満を放銃したものの、南入時には下石に7000点のリードを保っていた瑞原。しかし、下石が満貫を2度アガって逆転し、今度は瑞原に12000点差をつけてトップ目でオーラスを迎えた。

縦長の点数状況のため、瑞原は連荘を目指したい局面だ。下石も自らアガリを決めようと積極的に【南】を仕掛けていく。受け入れが最大となる打【7ソウ】とし、アガリに向けて一直線に手を進める。

そして、【3ソウ】を引き入れテンパイを果たす。【6ピン】と【9ソウ】のシャンポン待ちだが、このままアガリ切ることはできるか。

しかし、【赤5マン】を引き入れた本田が、素点回復を狙って【6ピン】【9ピン】待ちでリーチを選択。満貫以上が確定した大物手だ。

リーチを受けて【9ソウ】のトイツ落としを選択し、降りに回っていた下石だったが、【赤5ピン】を引き入れて満貫のテンパイに復帰する。長いレギュラーシーズンでは、素点も重要だ。満貫のアガリには大きな価値があると判断し、【6ピン】を勝負した。

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