熱論!Mリーグ【Thu】
リスクとリターンの綱渡り!
曲芸師・園田賢の
超絶バランス感覚
文・真中彰司【木曜担当ライター】2019年10月17日
先週末、台風19号が襲来し、日本に大きな爪痕を残していったのは記憶に新しい。
麻雀界でも幾つかの放送対局やイベントが中止・延期に追い込まれた。
台風や地震においては、事前の備えがものを言う。
リスクマネジメントが出来ているかどうかで、その後の結果は大違いだ。
さて、これをMリーガーに例えるとどうだろうか?
Mリーガーの中でも、リスクマネジメントが特に完璧なのは、やはりこの選手だろう。
昨シーズンのような切れ味は見せているが、今季は未だトップ無し。
最下位に沈むドリブンズを救えるか。
園田の登場した2戦目。まずは東1局1本場から。
まずは萩原が先行リーチ。
負けじと瑞原も萬子のホンイツで押し返している。
無筋の
をプッシュ。
そこに無筋の
を持ってきて少考。
自身はタンヤオ・ドラ3のイーシャンテン。
は2人に通りそうだが、この
が厄介だ。
を暗槓する手もあったが、ここは無難に
切り。
ところが次巡、
をチーして切ったのは、中筋になっていた
。
萬子で染めている瑞原の最終手出しが
だったため、![]()
を全く切らない手順にシフトチェンジしたのだ。
目の前に見えている満貫に溺れず、冷静に状況に対応している。
萩原と瑞原、2人のハリケーン攻勢を見事に躱す一手。
Mリーマン園田、絶妙なバランス感覚だ。
続いて東2局1本場。親の萩原が
を2鳴きしている。
ここで園田、突如
をポン!
ポンの発声の速さはMリーガーの中でも随一だ。
すぐさま
もポン!
あっという間に園田流バック仕掛けの出来上がりだ。
そして
単騎に待ちを変え、見事なツモアガリ!
萩原のドラ3の大物手を潰し、逆に自分の加点に繋げてしまった。
萩原の
の2鳴きから、ドラ絡みの高打点、ということを読み取って即座の
バック。
常識通りに面前で進めていたら、おそらく4000オールを引かれていたかもしれない。
Mリーマン・園田の危機察知能力が光る1局だった。
続いて自身の親番。大きく加点したいところだったが、萩原がチートイツ・ドラドラの
単騎で早くもリーチ。
河には![]()
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と並び、変則手を匂わせるような状態になっている。
そこに園田が掴んだのは、自身で1打目に切っている
。
「切ってもおかしくない」と、解説の白鳥選手も半ば諦め気味。
ふと河を一瞥する…
は通るのか?
誰もが息をのんだ瞬間、園田はそっと現物の
を河に置いた。
自身は2着目の親番なのに、当たり牌の
を打たない。
456の三色になったら
は勝負しそうだが、それでもこの巡目で止まるのは驚異的だ。
南2局でも安易に現物の
を切らずに、
を引き入れて形テンで粘る。














