開演!沢崎劇場!7本場全部見せます!怪物が残した卓上での爪痕【熱論!Mリーグ】担当記者:ZERO

このテンパイ。沢崎はどうするかなと思う間もなくを切ってヤミテンに構えた。

次の巡目…

をツモり、なるほどここで切りか、と思った。

ドラ

こう構えておけばツモピンフ、少しずれてツモときてもイーペーコーやドラで打点が上昇する。

これがいわゆる麻雀の基本…だ。

ふと

(基本はあくまでも基本。ワシの麻雀は…)

という沢崎の声が聞こえた気がした。

 

相手を押さえつけることじゃ!と言わんばかりの手出し切りリーチ!

たしかに手変わりは豊富だ。だが既にが待ち頃なのだからそれを活かさない手はない、という判断だろう。

そういう意味で空切りリーチはの出を最大限高めるための牌とも言える。

手替わり枚数や打点上昇は計算できる。しかしリーチによる押さえつけ効果はなかなか数字にできない。いくら「親のリーチは魔法の呪文」と教わっても、なかなかこの変化豊富な手牌でリーチに踏み切るのは逆に勇気がいるものだ。

麻雀を知れば知るほどさきほどのポンもこのリーチもできなくなる。

沢崎は飄々としながらも、相手の嫌がることを独特の体感で実行しているのだ!

すぐに多井が追っかけた。

チームのため、Mリーグのため、そして1回戦の松本が責任を感じないためにも…!その思いが多井のモーションに現れている。

結果は

 

流局に終わった。

東2局1本場

ダブをポンした沢崎がすかさず…

をチー。私はこれを見てあれっと思った。というのも1巡前まで

このように並べていたからだ。

例えば、この並びのままをチーしてを切ると、ソウズは完成して、マンズの上の方を持っているのかな?と推測されてしまう。

こんなこと、気にするレベルのことではないかもしれないが…

この最強の男はそういう部分まで徹底的に見てくる。

沢崎の麻雀はこういった部分も含めて実戦的なのだ。最年長Mリーガーのはずなのだが、あのポンやあのリーチやこのチーを見ると、その麻雀の若々しさに圧倒される。

いや、経験を多く積んできたからこそ、その引き出しが豊富と言えるのか。

そんなことを考えていたら

沢崎の1人テンパイで流局。

東1局2本場

連チャンした沢崎は…

親でドラ3という、しっぽがついていたら振ってしまうような配牌を手にする。

沢崎はここから打

1mmの効率も無駄にしたくないネット勢(さらに略した)は、こういうところが気になるのだと思う。ドラが3枚ある何が何でもアガリたい手牌で、よりもの方が横に伸びる分、圧倒的に使えるからだ。

しかし、沢崎はこの手はピンフタンヤオか役牌…と決め、それに該当しない牌を削除しただけだろう。沢崎はそういう選択を多々見せる。先週の

ここからのカンが、またしても議論をよんでいた。

どれだけ受け入れが減っているのか、と。

しかし減っているのはリーチのみの受け入れだけである。その一方でカンをすると三暗刻が確定し、ドラが増え、リンシャンツモを見ることができる。

沢崎にとってはリーチのみになるルートを削除しただけだ。

しかしそれにしてもこのが残っている段階でカンをする…という選択はなかなかしづらいだけに、本当に素晴らしいと思う。

このカンからマンガンをツモったときと、

さきほどの手を4000オールに仕上げた沢崎の姿がデジャブーする。

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